姉妹、兄妹でレッスンを受ける生徒さんがたくさんいらっしゃいます。写真は、ビバルディの二つのバイオリンのための協奏曲に挑戦している小学生姉妹。そしてもう一枚は前日誕生日だった中学生の生徒さんからお祝いのおすそ分けに頂いたビールゼリーを手にした一枚。まさにアットホームなレッスン。でもこの子どもたち、毎週きちんと家で練習してくるのです。だから続いているのです。
アフターヌーンコンサートのお知らせ
ちびっ子レッスン
素敵な出会い
時々、教室にはなんの予告もなく、初めてのお客様が立ち寄られます。
今日も、私が休憩している時にふらりと初老の男性が見えました。
「病院の帰りに歩いていたら入り口の表示器でヴァイオリンという声を聞いたので」
70歳になられるというこの方、小学校の頃、かの有名ない鷲見三郎先生にヴァイオリンを習われ、現在60年ぶりにヴァイオリンを習い始めたとのこと。ピアノも。
私のヴァイオリンを目ざとく見つけられ「これは素晴らしい!」とのお言葉。
とても気さくな方で、私のリサイタルのチラシを見ながら「え?これが先生だったんですか?外国の方かと思いました!」そんな笑いの絶えない時間を過ごし、名刺を交換して「また病院の帰りに寄りますね」と変えられていかれました。その後、名刺をよくよく目てみると、大学の名誉教授で、さらに調べてみればとてもご高名な方でした。そんなことを少し感じさせない優しいお人柄。音楽教室に病院帰りの重たい気持ちを切り替えるために立ち寄られたのでしょうね。
音楽が人の心の光になること。こんな素晴らしい出会いがあった今日でした。
紫陽花
今年も相模原北公園の紫陽花を見てきました。今年は、浩子先生もデジタル一眼レフカメラで一緒に撮影。中には「あらら」という写真もありますが、写真のバックに私たちの演奏を重ねてみました。お楽しみください。
初心者が参加できるオーケストラです
メリージュージックで初めて楽器を手にした生徒さんの多くが参加しているオーケストラ「メリーオーケストラ」のご紹介です。
私が教室を開くより前に、子供の健全な育成と音楽の普及を目的として設立し、NPO法人(特定非営利活動法人)として認可を受けているメリーオーケストラ。過去25回の定期演奏会を行い、幼稚園児からシニアの方まで、初心者もプロも一緒に演奏できる極めて珍しいオーケストラです。
楽器を手にしてもなかなか一人で演奏していると上達している「実感」がわかないものです。
例えば、中学校や高校で部活動として吹奏楽や合唱で友達と汗を流し、涙を流した経験のある方は多いのではないでしょうか?なぜ、部活動だけで、あれほどの技術が身に付いたのでしょう?
友達との合奏・合唱が一人ではできない目標意識と達成感を味わえたからです。
もちろんたくさんの時間を練習に当てられたことも理由の一つです。
メリーオーケストラの楽しさを考えてみます。
いろいろな楽器の人と一緒に演奏できる。いろいろな年齢の人と友達になれる。いろいろな音楽を体験できる。部活動のようでいて、部活動のように毎日練習があるわけではない。月に一度だけの合奏。毎年2回ずつのホールでの演奏会があり、多くのお客様の前で演奏できる。初心者でも参加できる。
いかがでしょうか?こんな素晴らしい音楽活動が身近にあるのです。
日本中に音楽教室は数百、数千とありますが、楽器を手にしてすぐにみんなと一緒に演奏できるオーケストラが受け皿にある音楽教室はおそらく日本中でメリーミュージックだけです。
来る8月10日(日)午後2時から、橋本駅北口ミウィ7階「杜のホールはしもと」で第26回定期演奏会が実施されます。今回の演奏プログラムは、モーツァルトのディベルティメントニ長調をメインに、ポピュラーの楽しい曲も演奏します。ダンシングクィーンで有名なアバのベストヒットメドレーや映画シンドラーのリストなども演奏します。入場は無料、全席自由で小さなお子様でも入場できます。途中で飽きてしまった乳幼児のために親子室もご利用になれます。入場には整理券などは必要ありません。開場時間1時30分にホールにお越しいただければどなたでもご入場いただけます。そして、このオーケストラに是非!あなたも参加してください。現在は最年少、小学校1年生から70代の方までが活動しています。詳しくメリーオーケストラホームページ
http://www.nomuken.net/merry
でご確認ください。みなさんのご来場とご入会を心からお待ちしております。
大人のレッスン
よく巷で言われていることですが、バイオリンは小さいときから習い始めないと弾けないという間違った話があります。
バイオリンに限らず、いくら小さいときから習っていても、技術や知識が身につかない事も多いのです。これは、私が中学校・高校で20年間、音楽の授業をしてきた経験と、自分自身の音楽経験、さらにメリーミュージックでの10年間でレッスンをしてきた約600人の生徒さんたちを見ての結論です。
例えば、大人になってから、自分が小さかったときの記憶をどこまでさかのぼれますか?ある時期より前の事は極端に記憶がなく、それ以後はほとんど同じように記憶をたどることが出来ると思いませんか?
3才4才頃から7才頃までの子供たちに、前のことをどのくらい覚えているか聞いてみると、ほとんどの子供があまり覚えていないのです。
これは脳科学の分野でしょうけれど、子供が記憶する脳の働きとそれ以後の脳は多分違う働き方をしているようです。
子供は物覚えが早いからバイオリンを弾けるなんて、全くでたらめな話です。むしろ物覚えという意味では大人の方が圧倒的に早いし正確です。
子供は刺激の強いことを感覚的に学習しているので飽きてしまうと全く学習効果がありません。
大人は自分の意識や感覚を自分でコントロールできます。
つまり、大人になってからバイオリンを習う方が短時間で学習出来るのです。
ただ、大人になると記憶や知識が自分の学習の妨げになってしまうケースも見られます。
苦手意識やコンプレックスです。
さらに対面的な羞恥心も表現力を自制してしまうことにつながります。幼稚園児がお遊戯で恥ずかしがらないのに、同じことを大人になると恥ずかしがってできなくなります。
大人からバイオリンを始めることは、恥ずかしいことでもなく、難しいことでもありません。
むしろ、目標を決めて努力すれば大人の方が子供より上達します。
大人の皆さん。恥ずかしい!今さらという気持ちを乗り越えて、自分のためにバイオリンを始めてみましょう。
梅雨時の楽器管理
いよいよ、関東地方も梅雨入りのようですね。
暑ければあついで「早く涼しくなって~」と思うのはわがままですね。
あと何ヶ月かしたら「寒い~。暖かくなって」と思うのでしょうから。
さて、ヴァイオリンなどの弦楽器にとって、これからの由津時は湿気との戦いです。
とは言っても、楽器自身は何も言えず、自分で動くこともできません。
大切なあなたの楽器を健康に保つために、アドバイスです。
特に、普段は忙しくてなかなか楽器を手にすることができない方のために。
以下、ご参照下さい。
楽器の湿気対策
基本は楽器表面を出来るだけ、空気に触れさせておくことです。
ケース内部の内張りの布に裏板が押し付けられることになるので、
持ち歩かないときには出来るだけ、ケースから出して、机の上や棚など固いところに、スタンドに立てて置いてあげるのが理想です。スタンドがなければ、日の当たらない部屋のどこかに、釣り糸(テグス)を使って楽器をつるして上げられれば、もっと良いですね。地震が来たときに回りにぶつからない場所を選らべれば最高です。
テグスはどこにでも売っています。太いテグスならヴァイオリン程度で切れることはありません。工夫して部屋のオブジェにするつもりで考えてみてください。
どうしても、ケースに入れるとき、外に持ち歩くときも含めて以下の対策を採ってください
1 ケースを完全に空にします。松脂、布、小物、もちろん楽器と弓もすべて取り出してください。
2 ケースの内部にドライヤーの熱風を分から10分ほど、焦げないように注意しながら当てます。内張りの布が張ってある部分、すべてに熱を加えて、ケース内部の湿気を完全に飛ばします。
3 熱が完全に冷めるまで放置します。この間に、フェイスタオル程度の大きさの普通のタオルにアイロンがけをして、カラカラになるまで乾燥させます。部屋においてあるだけのタオルには驚くほど湿気が含まれ居ますので、アイロンをかけます。
4 ケースの内部が冷めたことを確かめてから楽器や小物をしまいます。楽器の上に先ほどのカラカラに乾燥させたタオルを掛け布団のように乗せてケースの蓋をします。持ち歩かないときは蓋をせずに開けておいたほうが空気が通ります。
このタオルを出来るだけ頻繁に交換します。楽器の周りの湿気を、タオルが吸ってくれます。楽器より乾燥していることで初めて除湿効果があります。
以上、湿度の高い梅雨の時期を乗り切るための方法を書きましたが、何よりも楽器に毎日触れてあげて、少しでもいいので布で楽器を拭いてあげるのが一番です。
ケースに入れっぱなしにすれば、カビが生えたり、虫に食われたり、楽器にとって最悪の環境になりますので注意してください。
どうでしょうか?是非、楽器とずっと仲良くつきあうために、実践してみてください。
なお、楽器の無料点検、現在も実施しております。お気軽にどうぞ1
マキシムヴェンゲーロフのコンサート
昨日、サントリーホールで行われたヴァイオリニスト「マキシムヴェンゲロフ」のコンサートに行ってきました。モーツァルトの協奏曲第4番と第5番、後半はチャイコフスキーの憂鬱なセレナーデ、懐かしい土地の思い出、ハバネラ、序奏とロンド・カプリチオーソ、アンコールとしてハンガリー舞曲の第1番。ポーランド室内合奏団の伴奏で指揮もヴェンゲーロフでした。
1974年当時のソビエト生まれのヴェンゲロフ。初めて生で演奏を聞きました。
どんなソリストもみんなすごい技術を持っていると本心で思います。
誰が一番上手か?なんて全く無意味な議論です。
演奏する本人にとって「何が一番大切か?ということが重要なのです。
あるソリストは、レパートリーの豊富さを目指し、
また違うソリストは速く、正確に機械のように間違わない演奏を目指し、
ある人は、他のソリストがしない演奏を目指し。
聴く私達にとって、どれが一番?という順位をつける必要はないのです。
自分の好きな演奏を、ただ「好き」と思う純粋な気持ちで音楽を聞けばよいのです。
評論家はさも演奏家のことを知り尽くしているかのように言葉を並べます。
そして、聞く人の代表のように勘違いしている評論家も多いのが現状です。
人それぞれ、にんな好みが違うのが当たり前なのです。
音楽を楽しむときに、知識はいらないのです。
昨日、ボクは自分の好きな音楽に出会いました。
一人のヴァイオリニストとして憧れもしました。なによりも、ヴェンゲロフの「音」が好きなのです。どこが?と聞かれれば言葉を選ぶでしょうが、意味は無いのです。
自分の演奏も含め、たくさんのヴァイオリンの音色を聞いている中で、今一番好きなヴァイオリンの音色を聞いた一日でした。CDやテレビで彼の演奏を聴いたり見たりするのも楽しいですが、サントリーホールの柔らかく滑らかで長い余韻を持った空間に、立体的に響いたヴェンゲロフの音色は別物です。みなさんもぜひ、時には先入観を捨ててコンサート会場で音楽を楽しんでみてください。つまらない、好きじゃないと思う演奏なら、素直にそう思えば良いのです。みんなが拍手しているから素晴らしいと思う必要はありません。基準は「自分」で良いのです。
雨の日の移動
相模原は昨晩から雨です。今朝、いつものように楽器を持って駅前教室にバスで来ました。
自家用車で移動する人には、雨が降っても楽器がぬれる心配は殆ど無いのですが、
どうしても傘でかばいきれないケースの「雨対策」について。
一般にヴァイオリンケースはケース表面が布地です。どんなに撥水加工してあったとしても、
ファスナー部分から雨水がケース内部に浸透してしまいます。
ケースの持ち手側から、すっぽりとビニールのカッパのようなカバーを掛ける方法があります。
ただ、このカバーの難点は背負って持てなくなることです。
傘を片手に持っているので、できればもう一方の手は開けたいですよね。
そこが辛いところです。
ヴァイオリンケースでもカーボンや樹脂製のケースも増えてきました。
ただし、これらのケースにしてもいわゆる「防水」ではないので気をつけてください。
私が自分でヴァイオリンケースを設計した時に、製作メーカーが多くのケースの耐水検査をしました。もちろん、中には楽器をいれず、ホースで直接水をかけるという過酷なテストでした。
その結果、ほぼすべてのケースが内部に水漏れしました。それらの中で当時最も水の侵入が少なかったのはフランスのバムのケースでした。現在はまた違うかもしれません。
究極のヴァイオリンケースを作る夢は未だに持っていますが、たくさん売れるものでもなく、
価格も市販のケースよりずっと高くなるため、なかなかメーカーが見つからないのが現状です。
この夢のケースができるまで、雨対策、工夫しましょう。