今年の夏こそ趣味の楽器

皆様。お変わりありませんか?
梅雨入りしてから天候がころころ変わる毎日です
楽器にとって高温多湿は最大の試練です。演奏する人も息苦しいうえに、楽器が結露したり、思うような音が出ないストレスに悩まされます。

楽器の演奏に最適な季節は、日本で言えば秋・冬ですが、生活を考えると、必ずしもそうではないようですね。
インドア派、アウトドア派。それぞれに楽しみ方が違いますが、
少なくとも健康に害のあることは、誰でも避けるべきです。
運動に適した環境もあるはずです。ここ10年ほど、東京の気温は
屋外での運動は命に係わる危険さえあります。実際、熱中症で救急搬送される数、さらに死亡してしまう人が連日報道されます。
喉元過ぎれば熱さを忘れるとは、まさしくこのこと。

さて、今年の夏は?涼しくて快適な真夏が来るのでしょうか?
私が子供のころは、夏休みに外で遊ぶのは当たり前でした。

麦わら帽子をかぶらされ、ランニングに半ズボンで虫を取ったり、友達と走り回ったり出来ました。
思えば道路は、舗装されていない砂利道が多く、エアコンのある家も少なかったので、打ち水をすれば涼しくなっていました。夜だって、蚊帳の中で団扇で十分寝られました。時代の違い…ですね。
ヴァイオリンの練習をするのに、扇風機を使わせてもらえましたが、あの独特な音の変化が懐かしく思い出されます。
中学生になってから我が家に「クーラー」が初めて付いたのは、私の部屋でした。1975年頃のことです。かなり贅沢でしたが、当時のクーラーは、とにかくうるさい!ヴァイオリンの練習をしていても、気になってしまうほどでした。

今年、コロナウイルスの感染拡大は止まりそうにありません。
ワクチンは万能ではありません。ニュースを見れば世界中で2度のワクチン接種を終えた人の感染拡大がわかります。もちろん、効果はあるのですが、天然痘のワクチンのように、完全に感染をゼロにはできません。インフルエンザウイルスより、コロナウイルスは変異株がすぐに拡大するのが問題ですね。
マスクの問題も大きな社会問題です。真夏に屋外で、効果の高い不織布マスクを着用すれば、熱中症になるのは当然です。だからこそ、今は外出を控えるしか、自分の身を守る方法がありません。
もちろん「できる範囲で」という事です。お仕事や家事で外出するのは避けられません。マスクをしないで外出できるようになっても、外気温が35度近くになると、屋外に出ることは大きなリスクを伴います。。
体温に近い空気の中で運動すれば、何が起こるかぐらい小学生でも知っています。サウナとは違います。サウナの中で歩き回る人、見たことありません(笑)

インドアで楽しむことを見つけましょう。テレビを見たり、本を読んだり、ゲームをしたり。そんな中に楽器の演奏を!
趣味の楽器を涼しい屋内で楽しむことは、誰にでもできますし、自分の家の中でマスクをする必要もないのですから。気分は最高!
楽器のためにも弾いてあげた方が良いのです。演奏すれば楽器も涼しい部屋で過ごせます。楽器を高温の部屋に放置すると、悲しい大事件が起こります。弦楽器の場合、接合部分の「膠(ニカワ)」が接着力を無くして、接合部分が剥がれます。また、表面のニスが柔かくなって、ケースの内張りに張り付きます。光沢がまったくなくなり、元には戻せません。外出するときなど、エアコンを付けておけないときには?
直射日光の当たらない場所で、楽器用のスタンドに立てておくのがベストです。ウクレレ用のスタンドが最高です。2500円ほどで買えます(アマゾンでも)
もったいない!というののであれば、せめてケースから楽器を出して、できるだけそーっと、駒を下にして(斜めになります)机の上やピアノの上に置いておいてください。表面のニスと接する面を極力小さくすることが楽器にとって「呼吸の出来る」状態なのです。

イベントが中止、延期を余儀なくされている今だからこそ、一人でも多くの方に音楽を楽しむきっかけになる夏になってほしいと願っています。

子供たちに明るく楽しい思い出をと願うのは普通の大人の考えです。
運動会や修学旅行の思い出を無くした子供たちを、学徒動員する政府を許すことはできません。せめて、自宅で音楽を楽しんでもらえればと願っています。どうぞ皆様もご自愛ください。

メリーミュージック代表 野村謙介

初めてのヴァイオリン

メリーミュージックは2021年でオープン17周年です
これまでに約800人を超える方に、会員になって頂きました。
感謝を込めてヴァイオリンセットをお買い上げの方に、
一ヵ月に3回のレッスンを無料!にさせて頂きます。

ヴァイオリンセットは、ルーマニア製の楽器の他に、弓とセミハードケース、肩当、松脂が含まれます。
身長145㎝以上の方なら、フルサイズのヴァイオリンがお勧めです。
消費税と一ヵ月三回分のヴァイオリン、またはピアノの無料レッスンを含めて、7万円!

小さなお子様には身長に合わせた「分数サイズセット」が6万円(消費税と無料レッスン含む)
ヴァイオリン「だけ」買って、YouTube動画で独学…
弾けるようにはなりません。現実です。
楽器の構え方、弓の持ち方、腕の動かし方、弦の押さえ方など、実際にやってみると難しさがすぐにわかります。
おもちゃやレプリカの「ヴァイオリンみたいな物」では当たり前ですが、ヴァイオリンの音は出ません。
楽器が良ければよい音が出せます。これも当たり前です。
ご用意した楽器セットは、入門用として十分なコストパフォーマンスです。
現在、子供の生徒さんのお母さんたちが、このセットでレッスンを始めています。素敵なことですね!
手頃な価格で、本物の楽器を使って一ヵ月3回のレッスンを無料で受けられるチャンスです。
しかも!ピアノのレッスンを含めても無料です。こんなキャンペーンができるのは、ヴァイオリニスト・ピアニストの夫婦が経営する音楽教室「メリーミュージック」でしか出来ません。
一人でも多くの方に、ヴァイオリンを始めて頂ければと願っています。
楽器セットがなくなり次第、終了とさせていただきます。
皆様からのお問い合わせ、お申し込みをお待ちしております。
メリーミュージック 代表 野村謙介

コロナ禍の音楽

メリーミュージックの野村謙介です。
新型コロナウイルス感染症が、世界中で人々の命と暮らしをむしばんでいます。
今回は、日本の中での音楽を取り巻く現状を、私なりに考えてみたいと思います。

大きく分けて、趣味で音楽を楽しむ人々の変化と、音楽を生活の糧にしている、いわゆる「音楽家」の現況があります。

共通していることは、感染への不安は、人それぞれに違うことです。家の外に出ることさえ、不安になる人もいれば、風邪の一種だからそこまで恐れることはない、と感じる人がいるのは当たり前のことかもしれません。
もう一つの共通点は、世界の中で感染対策が最悪の状況下で、多くの人々が生活の困窮に喘いでいることに、政治が目を向けない日本に暮らしていることです。

趣味で音楽を聴いて楽しむ人や、楽器を演奏して気分転換をしている方の中で、外出が不安な高齢者が多いのが現状です。
また、音楽を聴く楽しみをホールの閉鎖によって奪われた方が、たくさんおられます。
そうは言っても好きではない人から見れば、音楽は自宅で聴いたり自分で弾いたりできるから、大したことではないと思われるのかもしれません。価値観の問題です。

さて、一方で音楽を演奏したり、人に音楽を教えたり、ホールを運営したり、そのホールで働いて、生計を立てている人たちにとっての変化はどうでしょう。こうした人たちの、日本の人口における割合はとても少ないですし、経済効果としても大企業のような莫大なお金の動きはありません。
日本では、音楽で生計を立てている人の大部分は「フリーランス」です。
国会やニュースで、時々耳にした言葉かも知れません。
「きちんとした大きな団体と契約して、給料を貰えば良いじゃないか」
そう思われている政治家や一般の方が多いのですが、現実はそんなに甘くありません。

そもそも、日本は世界の先進国の中で、最も文化芸術に使われる国の予算が少ない「文化度の低い」国なのをご存知でしょうか。
分かりやすい例で言えば、日本には国立のオーケストラが存在しません。
地方自治体の名前が付いたオーケストラで演奏する人は「公務員」にもしてもらえません。それが現実です。

文化や芸術に関心のない国が、先進国であるはずがありません。
ビジネスとして考えれば、自動車産業のように、目に見える物を造り販売する業種と、人の心にだけしか見えない感情を残す音楽は、異次元のものです。
つまり、音楽は「物として売れない」のです。

「LGBTは生産性がない」「種の保存の観点で差別は必要」
こんなヘイトを平然と口にする政治家が、私たちの国のトップにいます。
「音楽なんてなくても困る奴はいない。違う仕事をすればいいだけ」
そんな言葉が彼らの顔に書いてある気がします。

音楽や芸術、自然や歴史的建築物は、壊すのは一瞬、元通りにすることは不可能なのです。
原発の真逆です。あれは、造るのは簡単。壊せないのですから。

コロナ禍で、音楽生活を諦めた人も多くいます。
その原因は「ウイルス」ではなく「人の無知」なのです。
音楽の演奏は、その場で消えて、聞いた人の心の中に残る「無形の存在」です。
それを造れるのは「演奏家」だけなのです。その演奏家を消してしまったら、音楽そのものがなくなることは、小学生でも理解できることなのです。

CDやYoutubeで音楽なんて聴ける。という安直な考えは、
「レトルト食品があるから生産者はいらない」と胸を張っている変わった人の仲間です。

生産者のいない食べ物は、地球にはありません。
例え、コンピューターが音楽を演奏したとしても、打ち込んでいるのは人間です。コンピューターが音楽を作っているのではないのです。

オリンピックをやらないと死んでしまう政治家が、音楽を大切にすることは、天と地が引っ繰り返っても望めません。
せめて演奏家を生存させるために、心のある方々がいらっしゃれば、少しだけお金を使っていただけないでしょうか?
音楽会でも、習い事でも構いません。
皆さんのお金を中抜きするピンハネ組織「〇〇らっく」に負けず、
私達演奏家・ホール関係者を助けてください。
ご理解を頂ければ、幸いです。

メリーミュージック 代表
野村謙介