暗譜が不安な生徒さん

楽譜を見ないで演奏することを「暗譜」と言います。
楽譜に書かれているのは何?
拍子・調性記号・シャープなどの臨時記号・音符・休符・強弱記号・繰り返し記号・速度の記号・表現の指示・スラーやスタッカート・弓のダウンアップ・指番号などなど。
それらを、初めは一つずつ確認しながら弾く練習からスタートします。
この時点で、全盲の方は「点字楽譜」を使用されます。
クラシックと呼ばれる以外の音楽では楽譜を使わないで演奏するスタイルも実際に多くあります。楽譜を見ないでも、すべてを誰かに教わったり真似をして演奏できるようになることも事実です。

楽譜を読むことが苦手な人は世の中にたくさんいます。むしろ、読めない人の方が普通だと思います。なぜなら、日本では義務教育で楽譜を音にするための技術は教えていないのですから当然です。学校以外の場所で、ピアノやヴァイオリンを習うことで初めて楽譜を音にする人の方が多いのです。楽譜を音にするための知識、技術は、言葉を読む・書くのとほぼ同じです。世界の言語の中でも最も難しい日本語を読み書きできる人が、楽譜を音にすることは、実際にはとても簡単たことです。
むしろ、楽譜を用いないで、覚えて演奏する方が何倍も大変です。曲が長くなれば、その作業は楽譜を読んで演奏するよりも遥かに膨大な時間を要します。

2週間後の発表会を前にして「暗譜で弾くことが不安で出られない」生徒さんが今日もレッスンに来ました。私の答えは「もちろん、楽譜を見ていいよ」でした。生徒さんが子供であれ大人であれ、この不安は同じです。
もっと言えばプロでも同じです。
「自動的に手が動くけれど、それがあっているのか不安になる」と小学6年生の女の子が言いました。的を射た表現です。人間は「記憶する」ことを無意識にする場合と、意識的に記憶することの区別ができます。
ただ、後者の場合は半ば「無理やり」記憶するのですから、思い出せるか不安になるのも当然です。
テストの勉強で、英語の単語や歴史の年号を「丸暗記」したことはおそらく多くの人に「あるある」な話です。テストなら正解か不正解で、点数が決まりますが、結婚式のスピーチで原稿を読みながら話すか、記憶して話すか…。あなたなら、どうしますか?

思い出せなくなる不安。見ながら話したり弾いたりすれば安心。
原稿や楽譜を「使えない現場」もあります。
演劇の舞台、映画の中で役者さんがみんな台本を手にして読みながら芝居をしていたら?なんだか気分悪いですよね(笑)
楽譜を覚えるのではなく、音楽を覚える。
かっこよく聞こえます(爆)
最終的に音楽を覚えるまで、考えながら反復する。
反復する時間の中で、記憶だけで演奏できるようになるまで反復する。
思い出せない場所は、その前後を含めて音楽を記憶していないから思い出せない。思い出せない「箇所」を練習しても、音楽は記憶できません。
それでは運動を記憶するだけです。演奏は、「音楽を演奏する」のであって、「音を出す」単なる運動ではないからです。

暗譜で弾く不安はゼロにはできません。
でも、楽譜を見ること・読むことに集中すれば、音を聞くことへの集中力は絶対に減ります。集中するものが音なのか、楽譜なのか。
音に集中して自分の記憶した音楽を自然に動く運動にすることがアマチュアには必要だと思います。
プロは楽譜を見ながら音に集中する技術を身に着けています。
アマチュアとの一番の違いはそれです。楽譜がなければ弾けないというアマチュアの場合、楽譜があっても満足できる演奏には至らない。と言うのは私の持論です。
楽譜に書いていないことを演奏するのが「生身の演奏家」です。
楽譜を見ながら演奏できない視力の私は、これからも「暗譜するまで」頑張ります。アマチュアの皆さんも頑張ってください。

メリーミュージック 野村謙介

時代で変わる?音色へのこだわり

ヴァイオリン演奏家のはしくれとして、そして還暦を過ぎたおじさんとして、世の中が変わる中で気づくことの一つを。
現代、YouTubeなどで音楽を聴くことが簡単になりました。
特に昔の演奏家の貴重な演奏を、動画付きで安直に見られるのは、とてもありがたい進化だと思います。
表題の「音色」を書くためには、本来なら実際に演奏している人の「生の音」を聴かないと、正しいことは書けないことは前提としておきます。

現代のヴァイオリニストたちの演奏と、今から30年から60年ほど前のヴァイオリニストの「音色」は明らかに違っています。もちろん、前述の通り「録音された音の比較」でしかありませんが。
一言で私論を言ってしまえば「音色へのこだわり」が減少、または軽視される時代になった気がしています。
演奏技術は、正確に速く弾けるか?という一点が現代のヴァイオリニストの課題と評価の基準になっていることを強く感じます。当然、それ「も」重要です。軽視して良いものではありません。
演奏するすべての音、一音ずつにどれだけの音色の選択肢を持っているか。
少なくとも、一昔前のヴァイオリニストの演奏を聴くと、その人の個性、言い換えると人間性・音楽性を感じられる演奏が多かったおt思いませんか?
楽曲の解釈とも言えますが、難しい話ではなく演奏する人が、その楽曲に何を感じ、何を表現するのかというシンプルな考え方です。

聴く人と弾く人の間には、感覚の違いがあるのは人間なら当たり前のことです。
同じ演奏を聴いて、ある人は「カッコよさ」を一番に感じ、ある人は「喜び」を感じるかもしれません。音楽を身体表現のひとつである「演技」「朗読」に置き換えると分かりやすいかな?
同じ台本でも、役者さんの演技、語り方で全く違うものになります。
「うまい・へた」の違いではなく、見る人聴く人の感性の違いでもあります。

ヴァイオリンで選べる音色の選択肢。
要素を書いてしまえば、右手(弓)と左手(押さえ方・ビブラート)の組み合わせです。楽器や弓、弦を変えることで音色は変わりますが、一音ずつ変えることは不可能です。
一本の弓で音色を変える要素。圧力(方向と力)・速度・駒からの距離が挙げられます。もちろん、一つの音の中でこれらを変えることは普通にあります。
左手の要素。弦に触れる指の強さ、指の部位、ビブラート(深さ・速さ・かけ始める時間)などの要素Gああります。


音色の表現には、「硬さ・柔らかさ」「明るさ・暗さ」「動・静」が挙げられます。それらも一音の中で変えられます。それらが組み合わされるで、一概に音色と言っても、とてもたくさんの選択肢があります。

練習は「弾けるようになること」ではなく、「表現できるようになること」だと思っています。昔から言われていることですが、「間違えないで速く弾くだけ」なら、ロボットに任せればできることです。現代ならすぐにできそうですね。
音色だってロボットで表現できる。
はい(笑)
そのプログラミングが「一音ずつ」先ほどの、弓・左手の音色の要素を組み合わせて考えて、入力してい下さい。それがどれほど「人間の感性」に左右されるか考えたら、一人の人間が一曲入力する時間があれば、練習した方が楽しくないですか(笑)

間にとって再現性はとても難しいことです。機械なら同じことを繰り返すのは得意です。音色を考えて練習して、それを再現できるまで繰り返すことが「練習」だと思います


若いヴァイオリニストの皆さんへ。
ぜひ、昔のヴァイオリニストの演奏をたくさん聞き比べてみてください。
録音技術は低いですから、雑音も多いし録音方法も今とは違います。
それでも、きっと現代とは違う「繊細さ」「音色のバリエーション」を感じると思います。
ボウイングと左手の練習は、ヴァイオリニストの個性を表現する技術です。
競い合うなら、音色の多彩さと再現性を誇りに思ってほしいと願っています。
偉そうに言いながら、出来ていなくてごめんなさい。
自戒を込めて書きました。

ヴァイオリニスト 野村謙介

できた!という実感

本日のお題は、演奏を楽しむ人に共通の願いである「うまく弾きたい」という願望を叶える「秘訣」について。
「そんなもん、あるわけねぇ!」と言わないで(笑)お読み頂ければ幸いです。

練習するしかありません。以上。
って、おいおい。そうじゃなくて、練習を持続させるための秘訣です。
初心者でもプロでも、練習しなければうまくはなりません。
初心者の多くの方が「プロは練習しなくても上手に弾ける」と勘違いしています。プロの中には悲しいことに「弾けない人の気持ちが理解できない」という不幸な人もいますが、そんなプロも内心は「もっとうまくなりたい」と思っているのですから。

何かができるようになる「実感」を、最近あなたは感じましたか?
大人になればなるほど、その実感を感じない日々が多くなるのかも。
子供の頃、鉄棒で、逆上がりがなかなかできなかった思い出。
自転車の補助輪を外した時の不安。そんな記憶はありませんか?
出来るようになった瞬間の喜びは、自然に湧き上がるものです。教わるものではありません。本能に近いものなのでしょうね。

練習していると、できないことの方が強く感じます。できるようになったことを忘れて、常にできないことが目の前にあります。本当は、少しずつ出来るようになっていることに気付かない場合もあります。逆上がりのように、はっきりと「出来た!」と感じられない「小さな出来た」を見つけることが秘訣なんです。
へ?それだけ?
はい(笑) 人間は喜びを感じられないことを好きになることはありません。好きになれないことが上達することはありませんし、仮に上達しても嬉しくありません。
要するに、楽器を上手に弾きたいという気持ちが「出来ない」ことだけの連続で、やがて薄れていき、上手に弾けない、上手に弾けないからやめたい。という負の連鎖に行きついてしまいます。
自分で自分の練習の中に、小さなできた!を見つけるのは、実はとても難しいことなのです。プロだって、自分の演奏に完全に満足している人は、世界中に誰もいないと思います。傍から見れば「神のような技術」を持っている人でも、恐らく自分の「出来ない」を持っていて、日々出来るようになる為の練習をしていると思うのです。その昔、巨人軍の長嶋茂雄選手が、4番バッターになってから、それまでより何倍も練習していることをニュースで聞いて、子供ながらに「すごいな~」と思いました。
趣味で楽器を演奏している人には、当然のこととして、まだ出来ないことがたくさんあります。それを、少しずつ出来るようにしていくのは、本人の練習と「出来るようになった」ことを、先生が教えてあげることが絶対不可欠です。生徒さん自身は、出来るようになった実感がなかなか持てないのが現実です。「先生は気を使っておだててくれた」と思うかもしれません。それでも、本当に少しでも出来るようになっていることを、「しつこく」誉めることが、アマチュア育成には必要なことだと私は信じています。

楽器の演奏が上達する道は、凸凹だらけの、上り坂、下り坂、壁の連続です。そのゴールのない、長い道のりを歩く限り、必ず少しずつ出来るようになっています。それに気付けるようになることこそが、歩き続けるための秘訣だと思うのですが。
偉そうに書きながら、今も自分のリサイタルに向けた道の半ばで、めげそうになっている私です(笑)この練習の「ご褒美」はリサイタルでお客様から頂く笑顔と、拍手です。自分の師匠が天国から「右のひじ。左手の親指力を抜く」という「メモ」がヒラヒラと落ちてくるのが、怖い。
生徒の皆さんも、先生方も、音楽を楽しみましょう!

メリーミュージック 野村謙介

デュオリサイタルに向けて

今回で14回目の「野村謙介・野村浩子デュオリサイタル」
演奏する曲を二人で考えることから始まります。
まずは「好きな曲」であること。もちろん、二人とも知っている曲とは限りません。それぞれの曲を自分が演奏したら?どうなる?と想像もします。原曲(オリジナル)の演奏がある場合、色々なアーティストの演奏をたくさん聞きます。中には、あまり好みでないものも含めて、本当に多くの演奏を簡単に聞くことができる便利な時代ですね。

今回、初めて私たちの「レパートリー」に加わることになったのは、
ラベンダーの咲く庭で
いのちの歌
ノクターン
人前に初めて演奏する曲も。
カフェ
作曲家のお名前は敢えて書きません。あしからず。
他にも候補がありましたが、好きな順に選んだ結果です。
この他に、以前演奏したことのある音楽も、練り直して。
踊る人形
ミッドナイトベル

ナイトクラブ
アダージョレリジオーソ
アヴェマリア
クロリスに
ちなみに、アヴェマリアというタイトルの曲は、
シューベルト、バッハ・グノーの作曲した曲「では」ありません(笑)

私(謙介)は、いつからか(本当は高校生の頃から)ビオラの演奏が好きで、今回も陳昌鉉氏の作成されたヴィオラも演奏します。
こちらの楽器の所有者は「浩子様」であることは、私たちのリサイタルにお越しになったことのある方には、周知のこと(笑)いや。変な理由じゃないですからね。←今更焦る。
ヴァイオリンは中学生の頃に、父親が借金をして私に買ってくれた楽器です。未だに私の「唯一無二」のヴァイオリンです。ちなみに、演奏会で使用しているヴァイオリンの弓は、恩師である故、久保田良作先生がご自身の演奏会で使用されたものです。これ、自慢(笑)

ヴァイオリンとヴィオラの音色の違いは、多くの方に喜んで頂いています。演奏方法は「似て非なるもの」なので、一回のコンサートの中で、持ち替えて演奏するのは、それなりに難しい面もありますが、自分自身がどちらの楽器の音色も楽しみたいので、まったく苦に感じたことはありません。ヴァイオリンは1808年に作られた「イタリアン・オールド」で、ヴィオラは2010年に作成された「トウキョウ・モダン」(笑)です。
演奏する会場も、もみじホールは「コンサートホール」で、代々木上原ムジカーザは「サロンホール」という2会場で、同じプログラムを演奏します。この響きの違いも両方の演奏会をお聞きになると、本当に楽しみ方が変わります。さらに、ピアノも!
もみじホールは「ベヒシュタイン」で代々木上原ムジカーザでは「ベーゼンドルファー」を使用します。この違いがまた!楽しいのです。
両方の会場でお聞きになれるチケットは、一般2500円です。幼児は無料です。もみじホールだけの入場は、一般1500円、高校生以下1000円。幼児無料です。ムジカーザのチケットは共通チケットとなります。

ご存知の方も多いですが、私が楽譜を見ながら演奏できない視力になったので、すべての曲を暗譜で演奏します。あ。昔は読めましたよ、楽譜(笑)一音ずつ、音色を考えて、演奏する弓の場所や、弦、左手の指などを決めていきます。それを、一音ずつ覚えます。かなり根気のいる作業ですが、生まれつき全盲の演奏家は世の中に大勢いらっしゃいます。
クラシック演奏家で全盲の方は、点字の楽譜で覚えていくのですが、私は今のところ、辛うじて物が見えているので、点字の勉強はまだしていません。もはや「意地」かも。パソコンモニターいっぱいまで拡大した楽譜(の一部数小節)を覚えては弾く。忘れてまた画面を見て、弾く。この繰り返し。一度楽譜を覚えて、先ほどの弓の場所や、弦や指を重ねて覚えます。歌詞のある曲(歌)を演奏する場合、歌詞も覚えますが、これが!むずかしい!歌詞が思い出せずに、演奏が止まってしまうことも。歌えば思い出せるんですが、楽器を持つと「歌詞以外の情報」が頭を埋めてしまう!

と。そんなデュオリサイタル。ぜひ皆様のご来場をお待ちしております。
地元、神奈川県相模原市緑区にある「もみじホール城山」が、12月19日(日)午後2時開演。来年年明け代々木上原ムジカーザ1月8日(土)午後5時開演です。
感染予防に最大限配慮して開催いたします。皆様と会場でお会いできるのを楽しみにしております。

チケットのお申し込みや詳細は
こちらをクリックしてください。

それでは!

メリーミュージック 代表 野村謙介





BMW 116i F20 ヘッドライト修理完了

今回は、愛車「バイエル君」こと、BMWの1シリーズ、116i(後期型F20)のお話。
左ヘッドライトに水が入ることが「普通」とまで言われる車です。
今年(2021年)2月に車検を終えた時にすでに、ヘッドライトユニットの中に水が入っていましたが、車検をしてくれた工場がブロアーで水を出して乾かし、車検を通してくれました。
その後、しばらくしてから「光軸調整エラー」のメッセージが表示されました。
エンジンをかけると、ライトが「0」オフの状態なのに、左のポジションライト(スモール)がずっと付きっ放しになり、エンジンを切ってアクセサリー電源もオフにしてから、約3分間ポジションライトが付いたまま。その後自動的に消えます。

八王子市にある「原田モータース」さんを見つけ、修理を依頼しました。
ヘッドライトユニットを中古のものに交換してくれました。
外したヘッドライトユニットからは、ジャバジャバ水が出てきたとのこと。

交換が終わったものの、相変わらず「光軸調整エラー」が出たままで、ポジションライトも消えず。
改めて、数種類のコンピューターで「コーディング」しよとしてくれましたが、LAN(情報のやり取り)ができず症状変わらず。

そこで相模原のBMWディーラー「ムラウチ」に持ち込みました。
点検だけで1万数千円ぼったくられ「修理するなら改めて」とのたまう。
冗談じゃない!と見積もりを出させると「これで直るかわからない」条件付きで11万円。はぁ?

再び原田モータースさんに相談し、ネットでも調べ上げた結果、
車体からのハーネス(ケーブル)が断線しているのでは?と疑いを持ちました。ディーラーに事情と経緯を話し、原田モータースさんにパーツだけ販売してくれないかとお願いをするも「車体からのすべてのハーネスセットなら売ります」これ、数十万円。ハーネスすべて?どんだけ?
原田モータースさんが知り合いの中古輸入車を扱う仲間に片っ端から聞いてくれて、116の中古パーツを買ってくれました。

そして本日7/15、再び原田モータースさんで、中古のハーネスを取り付けると
なおった!!!!
エラー」表示も消えて、ヘッドライトも正常に!!
前回、今回と本当に長時間の作業でした。
車体フロントをジャッキアップして、左前輪を外し、タイヤカバーを外しての作業です。せめて工賃をお支払いしますというと「パーツ代5千円で」せめて工賃ぐらいもらって!「え…じゃぁ合わせて1万円」
なんて良心的で素晴らしい技術!
何より原田さんのお人柄が、寡黙で優しい。
今日、ハーネスつけ終わってすべての作業が終わった時、両手でガッツポーズ「やったーーーーー!」って本気で喜んでいた姿に職人の意地を感じました。すごいなぁ!

http://harada-ms.com/
で検索できます。行ってみると「えっ?ここ?」なのどかな場所です。
技術も料金も対応も最高です。電話でお話しすると、原田さんがいかに「シャイ」な人かわかります。
ディーラーは「新車を買うところ」であり、「直してくれるところ」ではないことを実感。BMWに限らず、この原田モータースさん。推します!
という事で、今日は「くるまのおはなし」でした。

今年の夏こそ趣味の楽器

皆様。お変わりありませんか?
梅雨入りしてから天候がころころ変わる毎日です
楽器にとって高温多湿は最大の試練です。演奏する人も息苦しいうえに、楽器が結露したり、思うような音が出ないストレスに悩まされます。

楽器の演奏に最適な季節は、日本で言えば秋・冬ですが、生活を考えると、必ずしもそうではないようですね。
インドア派、アウトドア派。それぞれに楽しみ方が違いますが、
少なくとも健康に害のあることは、誰でも避けるべきです。
運動に適した環境もあるはずです。ここ10年ほど、東京の気温は
屋外での運動は命に係わる危険さえあります。実際、熱中症で救急搬送される数、さらに死亡してしまう人が連日報道されます。
喉元過ぎれば熱さを忘れるとは、まさしくこのこと。

さて、今年の夏は?涼しくて快適な真夏が来るのでしょうか?
私が子供のころは、夏休みに外で遊ぶのは当たり前でした。

麦わら帽子をかぶらされ、ランニングに半ズボンで虫を取ったり、友達と走り回ったり出来ました。
思えば道路は、舗装されていない砂利道が多く、エアコンのある家も少なかったので、打ち水をすれば涼しくなっていました。夜だって、蚊帳の中で団扇で十分寝られました。時代の違い…ですね。
ヴァイオリンの練習をするのに、扇風機を使わせてもらえましたが、あの独特な音の変化が懐かしく思い出されます。
中学生になってから我が家に「クーラー」が初めて付いたのは、私の部屋でした。1975年頃のことです。かなり贅沢でしたが、当時のクーラーは、とにかくうるさい!ヴァイオリンの練習をしていても、気になってしまうほどでした。

今年、コロナウイルスの感染拡大は止まりそうにありません。
ワクチンは万能ではありません。ニュースを見れば世界中で2度のワクチン接種を終えた人の感染拡大がわかります。もちろん、効果はあるのですが、天然痘のワクチンのように、完全に感染をゼロにはできません。インフルエンザウイルスより、コロナウイルスは変異株がすぐに拡大するのが問題ですね。
マスクの問題も大きな社会問題です。真夏に屋外で、効果の高い不織布マスクを着用すれば、熱中症になるのは当然です。だからこそ、今は外出を控えるしか、自分の身を守る方法がありません。
もちろん「できる範囲で」という事です。お仕事や家事で外出するのは避けられません。マスクをしないで外出できるようになっても、外気温が35度近くになると、屋外に出ることは大きなリスクを伴います。。
体温に近い空気の中で運動すれば、何が起こるかぐらい小学生でも知っています。サウナとは違います。サウナの中で歩き回る人、見たことありません(笑)

インドアで楽しむことを見つけましょう。テレビを見たり、本を読んだり、ゲームをしたり。そんな中に楽器の演奏を!
趣味の楽器を涼しい屋内で楽しむことは、誰にでもできますし、自分の家の中でマスクをする必要もないのですから。気分は最高!
楽器のためにも弾いてあげた方が良いのです。演奏すれば楽器も涼しい部屋で過ごせます。楽器を高温の部屋に放置すると、悲しい大事件が起こります。弦楽器の場合、接合部分の「膠(ニカワ)」が接着力を無くして、接合部分が剥がれます。また、表面のニスが柔かくなって、ケースの内張りに張り付きます。光沢がまったくなくなり、元には戻せません。外出するときなど、エアコンを付けておけないときには?
直射日光の当たらない場所で、楽器用のスタンドに立てておくのがベストです。ウクレレ用のスタンドが最高です。2500円ほどで買えます(アマゾンでも)
もったいない!というののであれば、せめてケースから楽器を出して、できるだけそーっと、駒を下にして(斜めになります)机の上やピアノの上に置いておいてください。表面のニスと接する面を極力小さくすることが楽器にとって「呼吸の出来る」状態なのです。

イベントが中止、延期を余儀なくされている今だからこそ、一人でも多くの方に音楽を楽しむきっかけになる夏になってほしいと願っています。

子供たちに明るく楽しい思い出をと願うのは普通の大人の考えです。
運動会や修学旅行の思い出を無くした子供たちを、学徒動員する政府を許すことはできません。せめて、自宅で音楽を楽しんでもらえればと願っています。どうぞ皆様もご自愛ください。

メリーミュージック代表 野村謙介

初めてのヴァイオリン

メリーミュージックは2021年でオープン17周年です
これまでに約800人を超える方に、会員になって頂きました。
感謝を込めてヴァイオリンセットをお買い上げの方に、
一ヵ月に3回のレッスンを無料!にさせて頂きます。

ヴァイオリンセットは、ルーマニア製の楽器の他に、弓とセミハードケース、肩当、松脂が含まれます。
身長145㎝以上の方なら、フルサイズのヴァイオリンがお勧めです。
消費税と一ヵ月三回分のヴァイオリン、またはピアノの無料レッスンを含めて、7万円!

小さなお子様には身長に合わせた「分数サイズセット」が6万円(消費税と無料レッスン含む)
ヴァイオリン「だけ」買って、YouTube動画で独学…
弾けるようにはなりません。現実です。
楽器の構え方、弓の持ち方、腕の動かし方、弦の押さえ方など、実際にやってみると難しさがすぐにわかります。
おもちゃやレプリカの「ヴァイオリンみたいな物」では当たり前ですが、ヴァイオリンの音は出ません。
楽器が良ければよい音が出せます。これも当たり前です。
ご用意した楽器セットは、入門用として十分なコストパフォーマンスです。
現在、子供の生徒さんのお母さんたちが、このセットでレッスンを始めています。素敵なことですね!
手頃な価格で、本物の楽器を使って一ヵ月3回のレッスンを無料で受けられるチャンスです。
しかも!ピアノのレッスンを含めても無料です。こんなキャンペーンができるのは、ヴァイオリニスト・ピアニストの夫婦が経営する音楽教室「メリーミュージック」でしか出来ません。
一人でも多くの方に、ヴァイオリンを始めて頂ければと願っています。
楽器セットがなくなり次第、終了とさせていただきます。
皆様からのお問い合わせ、お申し込みをお待ちしております。
メリーミュージック 代表 野村謙介

コロナ禍の音楽

メリーミュージックの野村謙介です。
新型コロナウイルス感染症が、世界中で人々の命と暮らしをむしばんでいます。
今回は、日本の中での音楽を取り巻く現状を、私なりに考えてみたいと思います。

大きく分けて、趣味で音楽を楽しむ人々の変化と、音楽を生活の糧にしている、いわゆる「音楽家」の現況があります。

共通していることは、感染への不安は、人それぞれに違うことです。家の外に出ることさえ、不安になる人もいれば、風邪の一種だからそこまで恐れることはない、と感じる人がいるのは当たり前のことかもしれません。
もう一つの共通点は、世界の中で感染対策が最悪の状況下で、多くの人々が生活の困窮に喘いでいることに、政治が目を向けない日本に暮らしていることです。

趣味で音楽を聴いて楽しむ人や、楽器を演奏して気分転換をしている方の中で、外出が不安な高齢者が多いのが現状です。
また、音楽を聴く楽しみをホールの閉鎖によって奪われた方が、たくさんおられます。
そうは言っても好きではない人から見れば、音楽は自宅で聴いたり自分で弾いたりできるから、大したことではないと思われるのかもしれません。価値観の問題です。

さて、一方で音楽を演奏したり、人に音楽を教えたり、ホールを運営したり、そのホールで働いて、生計を立てている人たちにとっての変化はどうでしょう。こうした人たちの、日本の人口における割合はとても少ないですし、経済効果としても大企業のような莫大なお金の動きはありません。
日本では、音楽で生計を立てている人の大部分は「フリーランス」です。
国会やニュースで、時々耳にした言葉かも知れません。
「きちんとした大きな団体と契約して、給料を貰えば良いじゃないか」
そう思われている政治家や一般の方が多いのですが、現実はそんなに甘くありません。

そもそも、日本は世界の先進国の中で、最も文化芸術に使われる国の予算が少ない「文化度の低い」国なのをご存知でしょうか。
分かりやすい例で言えば、日本には国立のオーケストラが存在しません。
地方自治体の名前が付いたオーケストラで演奏する人は「公務員」にもしてもらえません。それが現実です。

文化や芸術に関心のない国が、先進国であるはずがありません。
ビジネスとして考えれば、自動車産業のように、目に見える物を造り販売する業種と、人の心にだけしか見えない感情を残す音楽は、異次元のものです。
つまり、音楽は「物として売れない」のです。

「LGBTは生産性がない」「種の保存の観点で差別は必要」
こんなヘイトを平然と口にする政治家が、私たちの国のトップにいます。
「音楽なんてなくても困る奴はいない。違う仕事をすればいいだけ」
そんな言葉が彼らの顔に書いてある気がします。

音楽や芸術、自然や歴史的建築物は、壊すのは一瞬、元通りにすることは不可能なのです。
原発の真逆です。あれは、造るのは簡単。壊せないのですから。

コロナ禍で、音楽生活を諦めた人も多くいます。
その原因は「ウイルス」ではなく「人の無知」なのです。
音楽の演奏は、その場で消えて、聞いた人の心の中に残る「無形の存在」です。
それを造れるのは「演奏家」だけなのです。その演奏家を消してしまったら、音楽そのものがなくなることは、小学生でも理解できることなのです。

CDやYoutubeで音楽なんて聴ける。という安直な考えは、
「レトルト食品があるから生産者はいらない」と胸を張っている変わった人の仲間です。

生産者のいない食べ物は、地球にはありません。
例え、コンピューターが音楽を演奏したとしても、打ち込んでいるのは人間です。コンピューターが音楽を作っているのではないのです。

オリンピックをやらないと死んでしまう政治家が、音楽を大切にすることは、天と地が引っ繰り返っても望めません。
せめて演奏家を生存させるために、心のある方々がいらっしゃれば、少しだけお金を使っていただけないでしょうか?
音楽会でも、習い事でも構いません。
皆さんのお金を中抜きするピンハネ組織「〇〇らっく」に負けず、
私達演奏家・ホール関係者を助けてください。
ご理解を頂ければ、幸いです。

メリーミュージック 代表
野村謙介



ドミナントプロレポート

今回は、ヴァイオリンの弦を使用した「本音レポート」です。

普段、ピラストロのオリーブというガット弦を張っています。
昔から一番信頼し、馴染みのある弦です。
たまに、他の弦を使って生徒さんの相談に答えられるようにしています。
今回は、トマステーク社の出している「ドミナント・プロ」のセットを試してみました。
トマステークの「ドミナント」は現在、もっともポピュラーな弦ですね。
ナイロン弦の一種です。どんな弦にも長所と短所があるものです。
ドミナントに限らず、ナイロン弦は一般に「良い音の出る期間が短い」ことが代表的な短所です。一方でガット弦に比べて、張ってから安定するまでの期間が短いのが長所とされています。
実はそうでもありません。

事実、ドミナントのA線は安定するまで、張ってから毎日1~2時間弾いては調弦し、また弾いては調弦しを繰り返し、完全に安定するまで1週間ほどかかります。え?G線じゃないの?
実はA線の方が伸びるのに時間がかかります。
そして、張ってから2週間…どんな環境でもほとんど変わりません…で
突然、音色が変わります。開放弦で、はじいてみるとすぐにわかります。
はじいた瞬間の音量・音色が、すぐに余韻のない「ポ」という音に変わります。余韻が短くなると言っても良いですね。
当然、弓で弾いていても余韻が短くなっています。
「こもった音」になります。この状態を「弦のご臨終」と私は呼んでいます。この「お亡くなりになった音」はこの後、ず~~~~~~~~っと!
おそらく錆びて切れる直前まであまり変わりません。
つまり。
張ってから2週間から切れるまで「音は出る」状態になるわけです。
ガット弦は?
張ってから安定するまでの期間は、G→D→Aでおよそ2週間ぐらい。
そのあとは、本当に少しずつ音色が変わっていき、私の場合3か月ほどでどうしても張り替えたくなります。
つまり、弦の寿命として言えばバット弦が遥かに長い。


さて、今回試してみた「ドミナント・プロ」です。
まず第一の特徴は、
・張った翌日には演奏会で使えるほど、弦の伸びと安定が早い。
・張った直後の音量と明るい音色は、ドミナントとはけた違い。
・張ってから1週間ほどで、ギラついた音から少し柔らかい音に変化。
・張ってから3週間目頃に、明らかに余韻が減り、共振も少なくなる。
・その後はそのまま。ここで「ご臨終」
家格的には、ドミナントの1.5倍ほど。でも、ピラストロのオリーブや、ピラストロのパッシォーネに比べるとだいぶ安い。

何をもって「プロ」と名付けたのかは大いに疑問ですが、
ドミナントにないパワーと明るさは確かにあります。
好みの分かれるとことですが、今までにパッシォーネが気に入っている方にはお勧めです。ただ、寿命はパッシォーネとは比べようもありません。
演奏会のために張り替えるなら、確かにコストパフォーマンスは悪くありません。
が…これも好みの分かれるところ。ガット弦の温かさと柔らかい音色が好きならお勧めできません。
また、ペーターインフェルドのように、指がいたくなる硬さでもありません。
数あるナイロン弦の中で、コストパフォーマンスから考えても、トップクラスかな?とも感じました。
と、いうお話でした。お粗末。
メリーミュージック 代表
能村謙介

NPO法人メリーオーケストラ

皆様。いかがお過ごしでしょうか。
久しぶりの更新です。
ここしばらく、レッスンと発表会の準備の合間を見つけて(無理やり作ったとも言う)メリーオーケストラの歴史を動画で綴っていました。

2002年1月に地元の子供たちにオーケストラの楽しさを体感するために立ち上げたメリーオーケストラです。第1回の定期演奏会では「子供のための」が付いたメリーオーケストラでした。どの時の動画も含め、すべての演奏会で記録してきた動画、動画の撮れなかった回には音声だけをすべて探し出しました。

今日まで19年、何があってもやり続づけてきました。
あ。前回の第38回定期演奏会はコロナ感染拡大防止のため、やむなく延期しましたが、それ以外は本当に色々なことがあっても続けています。
世界に多くのアマチュアオーケストラがあり、その中には子供だけで演奏する「ジュニアオーケストラ」もあります。また、短期的に子供の演奏を交えた演奏会も見かけます。が…。

子供も大人も、アマチュアもプロも一緒に「楽しめるオーケストラ」が一体どのくらいあるでしょうか。
演奏者に限らず聴く人にとっても、オーケストラの演奏会に言ったことのある人の方が少ないはずです。
オーケストラが最高だとは思いません。すべてのジャンルの音楽が、すべての人にとって「なくてはならない存在」だと信じています。
その中でも一番大人数で楽器を演奏できるのが「オーケストラ」ならば、子供たちにこの活動が無意味であるはずがありません。人と触れ合い、大人と一緒に練習し、本番で大きな拍手を受ける。終わったとにお菓子を食べられる(笑)
こんな素敵な音楽活動を支えられることは、人間としてとても誇らしいことです。
一流の演奏家を育てることも大切です。
私の活動は「一般の演奏家」を育てて増やしていくことです。
20年経っても、技術は大して向上していません。私はそれで満足です。
その時々の演奏会で、感動があれば十分です。

オーケストラのホームページにすべての演奏会のポスターと、記録した映像を載せました。お時間のある時にお楽しみください。
http://www.nomuken.net/merry/

これからもNPO法人メリーオーケストラは
音楽のすそ野を広げていきます。
メリーオーケストラ理事長 野村謙介