メリーミュージックブログ

相模原市橋本駅前の音楽教室 042-771-5649

TEL.042-771-5649

※駅前教室〒252-0143
神奈川県相模原市緑区橋本2-3-3
※原宿南教室〒252-0103
神奈川県相模原市緑区原宿南2-26-1

2017年

ある生徒さんのレッスン記録

教室にはたくさんの生徒さんが通ってくれています。
今年の9月で13期目を終え、14年目に入ったメリーミュージックです。
登録している生徒さんの数、713名。すべての生徒さんの個人カルテが保存されています。
すべての生徒さんが私たちの大切なお弟子さんです。

そんな中のおひとりを。
K君。現在高校1年生男子。1回目のレッスンは2005年11月9日金曜日11時から。当時4才でした。

おとなしく、素直な生徒というのが第一印象でした。毎週、欠かさずレッスンに通ってくるうちに、彼の個性がはっきりしてきました。
コツコツと毎日練習してくる几帳面な子供。ただ、姿勢を維持することが苦手でした。
貸し出していた分数ヴァイオリンはことごとく指板が削れるくらいに練習していました。
手に汗をかく体質で、その汗がとても酸性が強いようで弦がすぐにさびてしまうのも特徴でした。
コツコツコツコツ‥少しずつ上達し、やがて大まかな教本を終えたところで、本格的な基礎教本を使い始めました。
小学校高学年になり、毎日塾に通う日々の中、それでも毎日練習を欠かしませんでした。
受験が間近になり、一時的にレッスンをお休みしたときも、「絶対にやめませんから」というお母さんの言葉が忘れられません。
中学受験で志望校すべてに合格し、国立の中学校へ進学。すぐにレッスンが再開されました。
当時、歌うことが恥ずかしかったのか、表現が平面的でした。
練習曲集が大好き!という男子。次第に自分の考えや感情を言葉にするようになり、レッスンが一段と楽しくなってきました。
そして、とうとう私の身長を越えていまいました。(男子生徒が私より高くなると「破門」というルールがあります)
自分の好きな演奏、自分の弱い面、課題を的確に答えます。几帳面でありながら、はっきり「これは苦手」と線を引く強さもあります。
前回のレッスンで470回目でした。これもすごい数字ですが、私と彼の間に「師弟関係」がいつの間にかできていました。左手に関して言えば、もう教えることはほとんどありません。そのくらい上達してくれました。
将来はもっと数学の勉強をしたいと。音楽を趣味として、もっと上手になりたいという気持ちを持ち続けてくれています。
お母さんが毎回のレッスンに必ずついてこられます。私が師匠に「中学を卒業するまではお母さんもレッスンに来てください」と言われたことを彼とお母さんにお話ししたことも理由の一つのようです。
もちろん、彼一人でもレッスンに何の問題もありません。それでも、毎回教室でお母さんと待ち合わせをして学校からレッスンに来るK君は私の中では4歳の頃のかわいいちびっこのままです。

継続は力なり

まさに言葉通りです。どんな生徒さんにも個性があります。誰が一番‥ではなく、みんなが一番なのです。

これからも多くの生徒さんの成長を見守りたいと願っています。

野村謙介

練習の心得

「自分の好きな音で演奏できるようになりたい」
趣味として演奏を楽しむ方にも、仕事として演奏する私たちにも、共通の願いですね。
自分の好きな音が出せないという気持ちを、少し斜めから考えてみます。
そもそも「好きな音」は記憶に残っている外部から聞こえてきた音です。
自分の楽器を他の人が弾けば、全く違う音に聞こえます。
「先生が弾くと私の楽器もいい音がするんだけどなー」と幾度どなく生徒さんがおっしゃいます。

自分が楽器を構えて演奏しているときの音を冷静に聴くことが何よりも大切です。
どんな音が出ているのかを常に楽器に問いかけます。
少しだけ弾き方を変えて、また楽器の音に耳を澄まします。
楽器が「こんな音になるよ~」とあなたに答えてくれるはずです。

楽器を自分の技術でねじ伏せようとする人がたくさんいます。ちょっと楽器が可愛そうです。
力や技術で楽器より演奏する自分が「上」に立ってしまうと楽器はただの道具になってしまいます。

私たち演奏者自身の「筋肉」「関節」を自分自身がコントロールすることが一番難しいのです。

楽器を自分の身体の一部に感じるために、楽器と接する身体のどの部分もが、繊細な感覚を持っていなければ、楽器の響き、動きを感じ取ることができず、感じられなければコントロールすることもできないという、連鎖に陥ります。

楽器を構える前に、そして、音を出す前に、自分の身体の足先から頭のてっぺんまでのすべての部位を自分がコントロールできているか確かめてみましょう。

私の恩師、久保田良作先生の教えは「腰を安定させる」ことに大変厳しく、太ももに力を入れ、お尻の筋肉を内側に向かって力を入れ、つま先が少し浮くくらいのくるぶしに重心が来るように立ち、肩を下げ、あごを引き、頭を上に引っ張り上げる¨という「立ち方」にこだわったものでした。これはメニューインの指導書にも書かれていることです。

こうして立ちながら、楽器を構え、音を出すのはとても難しいことです。

音を出すことに神経が集中してしまいます。音に反応して体が硬くなります。

そうならないように、常に太ももと腹筋に力を集中することで、上半身の不要な力が抜けることが、やがて実感できるようになります。

姿勢は単にカッコよく見せるためにあるのではありません。自分の身体をコントロールするために大きな筋肉である太もも、足、おなかに力を集中し、首、上腕、手首、指の力を「必要最低限」に使うことが大切なのだと、この年になって感じるようになりました

話を戻し、自分の好きな音を感じられるようなるまでの道は、とても長いものです。言い換えれば、どんなに練習してもたどり着けない「見えない頂上」です。でも、だからと言って、諦めたらそこで終わりです。

かといってストレスだけを感じながら練習するのは意味がありません。

少しでも自分の好きな音を出すために、時間をかけて楽器と対話し続けること。

それこそが、楽器と仲良くなることの意味だと思います。

生徒の皆さんと同じように、私も日々自分の音を探し続けています。

頑張りましょう!

メリーミュージック

野村謙介

保育園コンサートの宝物


今年も保育園でのコンサートを実施しています。
先日のコンサートは60名程ほちびっこと近隣の方々に聞いて頂きました。
愛の挨拶、アニーローリー、リベルタンゴ、歌の翼に、ガブリエルのオーボエ、どんぐりコロコロ、大きな古時計、シネマパラダイス、チャルダッシュ、スペイン舞曲。1時間のコンサートを、子供たちはノリノリで楽しんでくれました。

演奏後、子供たちから写真の「手作り金メダル」を浩子先生と二人、授与されました!

何よりもうれしいプレゼントです。11月にはあと1回、12月には今年も「神奈川医療少年院」でのクリスマスコンサートが予定されています。

音楽の持つ不思議なやさしさで子供たちが安らいだひと時を過ごしてくれることがとても光栄です。

そして、12月24日のリサイタル、1月6日のリサイタルに向け、いよいよ準備の追い込みです。

野村謙介

2017弦楽器フェアに

2017fair
東京弦楽器フェア2017
元教え子君でクレモナで活動中の高橋修一くんと再会。テレビで見た窪田氏のビオラとバイオリンも味見(笑)
コメントありがとうございます!
保育園コンサートで疲れた背中の脂身(笑)追い打ちかけて背中は膏薬(ふるっ!)だらけ。
2010年の弦楽器フェアで陳さんと出会い今愛用しているビオラくんと出会い、その後縦型ケースの出品もありました。
今回、生徒さんの使う楽器のリサーチ目的と教え子君に会うために数年ぶりに行きました。
私が45年、使い続けている楽器の素晴らしさとこの楽器を迷うことなく私(の両親)に勧めた今は亡きバイオリン職人田中ひろし氏との出会いに感謝します。
自分の楽器が一番好き!と言い切れる自分に出逢えました。生徒さんに楽器店のオーナーとして紹介する立場です。結論から言えば一生のパートナーとなるバイオリンを選ぶ時、無理をしてでもオールドを手に入れるか、新作楽器から気に入った楽器を選ぶか?二つに一つだと言う結論。
オールドの信頼できる楽器は安くても一千万近い。それを考えると新作ですね。
弾き手で楽器の音色は変わるのです。自分にあった楽器を信頼できるバイオリン弾きと楽器店(職人)を見つけることができればあとは予算です。
現在で言えば150万前後が妥当な価格のようです(新作の場合)
でも高いよなー。(笑)

リサイタルチケット

12月24日(日)午後2時開演、もみじホール城山のリサイタルが近づいてきました。
クリスマスイブの午後、柔らかな音色でゆったりとしたひと時をお過ごしください。
小学生から高校生までは1000円。幼児は無料。大学生以上の方は1500円です。
難しい曲?長い曲?
いいえ。どんなお客様にも楽しんで頂けるプログラムを用意しています。
お申し込みは以下のフォームをご利用ください。

レッスンカレンダー表示について

教室のホームページに表示しています「レッスン予約状況カレンダー」の表示を少し変更しています。
「レッスン場所」「お名前の一部」「楽器名」です。
ご自分のレッスン日時や場所について、ご確認対抱けるようになりました。ぜひご活用ください。

教室ホームページ

冬毛もこもこ

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ワタシね〜、冬毛になったからもこもこ&もふもふなのよ〜。

そうよね♡ふかふかで抱っこしていても気持ちいい(^^)

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ママのおひざでなでなで♡ワタシも気持ちいいの〜

それでね、あたらしいワタシのベッドもいいけれど、寒くなったらパパとママのベッドが良いのよね〜♡だから、先にとっちゃうの(^^)/パパが後ろでニコニコしているけど、ワタシ見ないの。ここ、ワタシのだもん!

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じゃ、ねちゃうね。おやすみなさ〜い!

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夢の眼鏡発売ニュース


ニュースです。
「夜盲症」つまり薄暗いところでものを見ることができない病気です。
私の眼の病気「網膜色素変性症」はこの症状があります。
その苦しみから解放してくれる夢の眼鏡がついにできました。

この魔法のような眼鏡を開発し発売まで頑張ったのがHOYA
2017年12月に発売される予定です。まだ高額なうえに
医療器具として厚労省が認可してくれていないので
私たち障がい者の全額負担です。
一人でも多くの方にこの病気で苦しむ日本国内だけで
5万人以上の人のために知っていただければと思います。
YAHOOニュースでも取り上げられました。
こちらからどうぞ。

小さな音楽会終了


39組の熱演が終わりました。
幼稚園の子供から大人まで。音楽を演奏する楽しさを感じました。
誰かに聞かせることより、自分が満足する演奏を目指すアマチュア演奏家の演奏は
美術より本人の個性を感じるものです。

動画の演奏は高校生の演奏。同じ学年の二人が競い合わず、それぞれが楽しんで自分の好きな曲を好きなように弾いています。

誰でも音楽を楽しめます。それが自由であることの喜びです。

発表会に向けて

「人前で演奏する」ことが初めての生徒さんがたくさん、いらっしゃいます。

その生徒さんの中でも、大人の生徒さんの緊張は子供に比べてとても大きなものです。
初めての方に限らず、楽器を舞台で一人、演奏する経験はある意味で「不安」なものです。
不安と緊張が重なって、上手に弾ける自信がなくなるものです。
不安も緊張も、完全に失くしてしまうことはできません。むしろ普通のことです。
その不安と緊張を感じながら、どうしたら満足のいく演奏が出来るのでしょうか?

私たち演奏家が幼いころから舞台でいつも緊張せずに演奏していたわけではありません、
むしろ皆さんと同じように、舞台で「あがって」ガタガタ震えた経験を持っています。
その繰り返しをするうちに、様々なことに気が付きます。
「練習で緊張すること」
そうです。普段の練習で舞台で演奏する緊張感を持って弾くことが必要なのです。
練習で思うように弾けないのは、まだ練習が足りないから‥だけではありません。
たくさん時間をかけて練習すれば、出来るようになることは増えます。ただ、
舞台で弾いている自分をイメージしながら練習することが大切です。

さらに大人の場合、自分の演奏に満足できないので、不安がさらに強くなります。
そんな生徒さんにアドバイス。

「舞台では自分が主役。」
「聞いている人は失敗を気にしていない。」
「自分の弾けることだけ弾けばそれがすべて」

練習でうまく弾けない場所があれば、弾ける速さに遅くすればよいのです。
それでも難しければ、弾けるように楽譜を変えても良いのです。
音楽は「これが正しい」という正解はありません。
むしろ、大人の生徒さんは自分の演奏を客観的に聞けず、気持ちだけが空回りしているケースが多いのです。

私たち指導者が、正しい指導を、時間を十分にかけたとしても、
演奏する生徒さん自身が、自分の演奏に満足できるか?できないか?は
生徒さんにしか決められません。自分の演奏にだけ、集中することです。
どんなにたくさん人がいても、たとえ聴衆が一人でも、自分が満足できればそれでよいのです。

「それでもうまく弾ける気がしない!」という方へ。
舞台で演奏するのは、普段の自分とは違う人格の「別人」なのです。
自分の姿を自分の眼で見ることは人間にはできません。
自分の声を他人が聞いている状態で聞くことも人間にはできません。
自分が出している音が、どう人に聞こえているかは自分にはわかりません。
つまり、自分が「下手だ」と思っていても聞いている人が「下手だ」と思うことはないのです。
楽器を演奏する時は、主役になりきることです。おびえることはありません。

みなさんの演奏はみなさん自身のためだけにあるのです。
それがアマチュアの音楽の醍醐味なのです。

演奏することを楽しむ自分をイメージしながら練習してください。

野村謙介