演奏会を終えて


久ぶりのの更新です。
心臓はその後、元気に鼓動してくれています。ご心配下さり、ありがとうございました。
昨年12月20日、今年1月5日の二回、私(野村謙介)と妻浩子のデュオリサイタルを行いました。
12回目のリサイタルでした。反省も新しい発見もたくさん。
そして、1月19日にはメリーオーケストラの第37回定期演奏会が行われ、304名のお客様と73名の演奏者が音楽を楽しみました。

演奏会を開くことは、簡単なこと?
会場となるホールを予約することから始まり、使用が許可されればその時点で、ホールの使用料金を支払います。
準備のための時間、後片付けのための時間にも当然、料金がかかります。
入場料を取る場合はさらに金額が高くなります。
そうした前払いの料金は、当然主催者が支払うわけですから、ある意味で「賭け」とも言えます。
演奏会当日に大雪や台風などでも日程を変更することはできません。
演奏会当日までに、演奏の練習をするのは当たり前ですが、実はそれ以外の準備が労力と時間を使います。
演奏会ポスターの作成。
当日配るプログラム印刷のための準備。
ホールとの舞台や機材の打ち合わせ。
スタッフの確保等々、考えればきりがないほどです。
それらを専門に扱う人がいる場合、例えばプロオーケストラならば事務局、
大きな音楽事務所なら演奏者以外の専門の人が担当します。
私たちの演奏会は、そんな人はいません。欲しくてもそんなお金はありません(笑)

集客力。つまりは何人のお客様が演奏会に来てくださるか。
このご時世、財布のひもは過去最高に固く締められています(涙)
演奏会に「行こうかな?」でも、日々の出費、お子さんの教育費を優先するのも当然です。
演奏会の演奏曲、独奏者はとても大切な要素です。

演奏会に足を運ぶ方は必ずしもクラシック音楽の愛好者ではありません。
一人でも多くの方に私たちの演奏をお楽しみいただくために、曲目と入場料を考えています、
NPO法人(特定非営利活動法人)が演奏会で入場料収入をを得ることは、認められています。
ただ、入場料が500円になっただけで、来場者数は半減しました。実際にあったことです。
その経験から、メリーオーケストラでは演奏会にかかるすべての費用を、会員が月々に支払う「会費」と
趣旨に同意して下さる「賛助会員」からの「賛助会費」、それだけでは足りなの為、会員が演奏会ごとに
「演奏会参加費」を支払って行っています。
広告をプログラムに載せ、広告収入を演奏会費に充てることは、NPO法人では「その他の事業」と扱われ制約があります。

リサイタルは「有限会社メリーミュージック」が行っている事業です。
こちらは音楽事務所でもあるメリーミュージックがすべての運営を行います。
入場料を頂いています。実際には、開催に必要な経費より少ない収益です。簡単に言えば「赤字」です。
それでも開く価値が私たちにはあります。自分たちの演奏技術を常に高める気持ち。
そして、そのことを生徒さんに伝えるために。
これからも、苦しい中で私たちが自主運営するこの演奏会は続けていきます。
一人でも多くの方に、私たちの演奏を楽しんでいただくために、長々と書かせていただきました。
最後までお読みいただき。ありがとうございました。

メリーオーケストラ理事長
メリーミュージック代表
野村謙介