メリーミュージックブログ

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メリーミュージック

   

2004年創業バイオリン教室・ピアノ教室・ビオラ教室・楽器店です
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音大出たら音楽家になれるの?

音大出たら音楽家になれるの?

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 映像は2004年に私が教員だった最後の年、横浜のみなとみらいホールで実施した部活動オーケストラの定期演奏会の一コマです。外山雄三作曲「管弦楽のためのラプソディー」を中学生と高校生が演奏している動画です。

 私のプロフィールに掲載している事ですが桐朋女子高等学校音楽科(共学)を経て桐朋学園大学を1984年に卒業。1985年4月に開校した横浜市内「某」私立中・高等学校の教諭として採用され2004年12月まで務めました。音楽の授業や校務分掌(教務や生徒指導、進路相談など)の業務と部活動の顧問として音楽部オーケストラを学校開校時から指導・指揮を続けました。退職当時に中高合同のオーケストラは150名の部員を抱えるまでに大きくなりましたが1985年当初は11人の男子生徒だけでスタート。その後毎年10~30名の部員が入部しましたがほぼ全員が「楽器初心者」でも合奏は週に一回。いわゆる「ブラック部活」とは無縁の健全な(笑)活動でした。

 退職後にメリーミュージックと言う音楽教室・楽器店を立ち上げ同時にメリーオーケストラの創設と指揮を行って現在に至ります。
 私が現在65歳ですが16歳の時=約50年前に音楽高校に入学してから半世紀が過ぎたことになります。ながい…(笑)
「音大を卒業すれば音楽家になれるの?」の答えは
「いいえ」です。正確に言えば音楽大学を卒業して得られるのは「学士」と言う大学卒業の資格だけです。一般の大学を卒業した場合と全く同じです。つまり「音楽家」と言う職業に関する資格はひとつもないという事になります。医師免許や看護師、薬剤師、調理師などのような国家資格が一つもなくても「音楽家です」と名乗れるのが真実です。
音楽大学に入学するためには「入学試験」に合格する必要があり卒業するためには大学が定めた授業を履修し単位を取得する必要があります。これも一般の大学と変わりません。

 そもそも…ですが音楽家という言葉は「職業音楽家」を指す場合と「アマチュア音楽家」を表す場合があります。これも厳密な定義のない言葉の一つです。少なくとも音楽を作る・演奏する人は音楽家の「仲間」ですが、今は「職業音楽家」を音楽家と限定して話を進めます。
 音楽高校・音楽大学は何のためにあるのか?結論は「音楽を学ぶ環境」指導教員や施設=楽器や練習室・合奏室などを備えた学校で、音楽を学べる教育機施設だと言えます。
 学ぶ意志がある人が試験を受けて入学し、授業料を納めて音楽と一般の教育を受けるのが「音楽学校」です。学ぶ意志のない人にとっては価値のない学校だと言えます。
 数多(あまた)ある音楽高校・音楽大学は何が違うのか?
指導教員と施設、学ぶことのできる内容が違います。
指導教員が違えば学べる内容が変わります。施設が貧弱だったり量的に不足があれば学ぶことに制約が生じます。学べる内容を決定するのは学校です。「必修得」つまり必ず履修し単位を修得しなければ卒業できない「単位」が学校によって大きく違います。
通常なら「楽に=簡単に卒業できる学校」が喜ばれますが、音楽の学校に関して言えば「最悪」の結果を招きます。
少子化の日本で生徒・学生を集めたいという経営的な考えが「入学・卒業しやすい学校」方向に向かえば、学校の質は日々刻々に低下し続けます。学ばない生徒、学生が増えれば、学びたい人のモチベーションも下がります。指導する教員のモチベーションもさらに下がります。最終的に「音楽学校」としての存在意義がなくなります。
 音楽高校・音楽大学を選ぶなら「入学・卒業が最も難しい学校」を選ぶべきです。楽な学校を選ぶのは妥協と言うより時間とお金の無駄になるリスクが非常に高いことを考える必要があります。
「自分だけが頑張れば良い」と言う考え方もありますが「学友」に恵まれることも音楽家として活動する上で必要な経験です。そもそも指導教員がやる気の無い人であれば得られるものは何もありません。

 最後になりますが音楽大学を卒業しても音楽家として生活できない人と、音楽大学を卒業していなくても音楽家として生活できる人の「違い」について考えます。
 先述の通り音大には学ぶ環境があります。一般の大学と比較すれば間違いなく環境は整っています。卒業生の統計的な「就職先」を考えれば音大卒業生でも一般企業に就職する人も多いことがわかります。
 現実に現在の国内で「音楽家の需要」を考えれば明らかに「供給過多」の状況です。
 私見ですが今後AIが進化・普及する中で音楽の専門的な知識・芸術を持つ人の需要が増える可能性を感じています。「逆だろ?」と思われるでしょうがご存知通りAIは「学習する人工知能」です。音楽を作る人の感性、演奏する人の個性を一番求めているのは「AI産業」だと考えています。今現在でも作曲したり演奏する「AI」は存在しますが、さらに高いレベルの音楽を作り演奏するためには優れた音楽家の「データ」が必要不可欠です。
さらに普及しAIを使って演奏を楽しむ人が増加すれば「指導する人間」の必要性も増加する可能性があります。AIが演奏のアドヴァイスをしてくれる時代ですが「人間に習いたい」と言う欲求が生まれる時代が必ず到来します。
 音大を卒業と無関係に「知識と技術を高める意識」と「人間同士の関り」を常に意識しながら時間をかけて「学びの人生」が音楽家の条件になると思っています。
 最後までお読みいただき、ありがとうございました。

ヴァイオリニスト・ヴィオリスト 野村謙介

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