平和と音楽と政治

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 映像は中学生・高校生のオーケストラが演奏する「イムジン河」: 임진강(イムジンガン)です。北朝鮮で作られた楽曲です。1968年にフォーク・クルセダーズ版、日本語訳の歌としてカバーされましたが、当時「作詞作曲者不明」としていたことへの抗議もあり、発売は見送られました。確かに原曲を作った人が判明している以上、その人の名前を出すことを求めるのは間違っていないとも感じます。

 私個人の考えですが、地球上のすべての人類は、間違いなく同じ「種」の生き物であり、どんな理由があっても戦争と言う名の「殺し合い」は許せません。
「戦争は仕方がない」と言う考え方を、完全に否定します。
「許せないと言うのなら、お前が止めに行け」と言う論理もそもそも成り立っていません。「起こさない」事が先決なのです。戦争を起こしてしまった「人」や「集団」に対しての怒りは、「戦争を起こした責任」を問うべきです。
「きれいごと」ではありません。現実にどんなに完璧な法律があっても、破る人がいるのは事実です。交通法規を含め、すべての日本人が全員、すべての法律を守って暮らしている日は、法律が作られてから今日までに、一日もないはずです。それも事実です。その法律を犯した人が「罰」を受けるのも「法律」があるからできるのです。わかりますよね?「法を作っても破る人がいるから無意味だ!」と叫ぶ人の論理が間違っているのは、「法を破る人を裁くのも法」だという事を、意図的に「考えない」からです。
 戦争を起こすことは、国際法で「禁止」されているのにそれを破って、戦争を起こした人は「法で裁かれ、罪を償う」のが人類の知恵なのです。
 ぶたれたから、ぶちかえす。
 盗られたから、盗り返す。
それは幼稚園児の発想です。知恵のある人間は、それを許さない「決まり」を作り、破ったら「罰を受ける」決まりを作ることで、「決まりを守る」ことを考えます。殺人を犯した人が、自分の命で償うことを「悪い」と言う人がいます。
日本の法律が「重すぎる」と言う考え方の人です。
海外の法律で「終身刑」のある国もあります。日本にはありません。また、終身刑があっても、実際には20年ほどで「釈放」される法律がある国もあります。
日本で「二番目に重たい刑罰」は「無期懲役」ですが、実際にはいつか釈放されます。それを遺族が許せないと言う感情も、理解すべきです。
つまり「法」の中で「罰」の内容によって、犯罪者の数が変わることは、残念ですが事実なのです。
もしも、スピード違反20キロを超えたら「終身刑」と言う法律が出来たら、おそらく20キロを超えるスピード違反は激減します。それでも、破る人はきっといます。でも、間違いなくスピード違反で命を落とす人は減るのです。

 政治の役割は「法」を作ることです。そして、その法律を破った人を裁き、罰を与えることも政治の役割です。
 今の日本の政治家で、法を守らない人間が、毎日のように報道されています。
最低最悪な政治家は、「法の解釈」と言う逃げ道で自分に都合の良い法律を作ります。法を破っても、自分だけを無罪にする「法律」を作ってしまえば、その政治家は何をしても…人を殺しても、なんの罪にも問われない「法」を作れてしまいます。

 平和は人間が作るものです。正確に言えば、人間の「英知」で作り守るものです。知恵が人類を、地球上の生物を「存続」させてきました。今日までは。
 愚かな人間、異常な考えの人間はいつの時代にもいます。今もいます。
その人を「無力」にできるのも、人間の知恵です。
 人間以外の生物は、「無用な殺生」はしませんよね?
自分が生きるために必要な最低限の「他の命」で自分の命を守っています。
人間が「優れている」と威張る前に、虫たちに教えを乞うべきです。

 音楽も人類の「知恵」が生み出したものです。楽器を作る知恵も、楽譜を書く知恵も、人類だけが持っています。
私たちが音楽を演奏し、聴くことができるのは「平和」だからです。
平和を壊すのは誰ですか?「人間」ですよね?天災から命を守る知恵を持っている人類が、自らの命を無意味に消しあう姿から「音楽」は想像できません。
「悪知恵」と言う嫌な言葉があります。現代日本の与党政治家たちの「特技」ですね(笑)悪知恵に負けない「良い知恵」を持っている人は、たくさんいるはずです。
 音楽家って悪知恵が働かない=使えない生き物の代表格に思います。違います?もう少し、ずる賢く・あくどく知恵を働かせれば、もっとお金も稼げるのに。馬鹿正直だったり、クソ真面目だったり。「音楽バカ」だったり。
でも「平和」がなければ、音楽は演奏できないのですから、本当に音楽が好きな人は「戦争」を起こさせない、起こした人を許さないと言う「知恵」は持つべきです。
 最後までお読みいただき、ありがとうございました。

ヴァイオリニスト・ヴィオリスト 野村謙介

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