メリーミュージックブログ

演奏家夫婦が優しく丁寧に指導

TEL.042-782-1922

※原宿南教室〒252-0103
神奈川県相模原市緑区原宿南2-26-1

音楽の楽しみ方あれこれ

音楽の楽しみ方あれこれ

このエントリーをはてなブックマークに追加

映像はCateen=角野隼人さんの演奏動画。一つ目はショパンのピアノコンチェルト、もう一つはギタリストMarcinとのコラボ演奏。まったく違う「楽しみ方」ができます。
今回のテーマは音楽を聴いたり演奏したりする楽しみ方を考えるものです。
 結論から言えば楽しみ方は人それぞれで制約も定義もない!
では何故ブログのテーマにしたの?(笑)
音楽に限らず人の好き嫌いがあって好きなものは「痘痕も靨=あばたもえくぼ」と言う言葉があり、嫌いなものは「食わず嫌い」と言う表現があります。つまり自分が好きではない音楽を敢えて楽しもうとは考えず、否定的・ネガティブなイメージを持ちがちだからです。
クラシック音楽が好きな人の中に「ロックはうるさい」と思い込む人がいます。ロックやポップスの好きな人は「クラシックは難しくてよくわからない」と言う人もいます。確かに間違っていない一面もありますが(笑)
 好きになる・嫌いになるきっかけも人によって違います。食べ物でも同じです。趣味として楽しむすべての事柄にも共通しています。生まれつきスポーツが好きな人はいませんよね?
 音楽をジャンル分けすることに否定的な私ですが整理するために今回は「クラシック」と「ポピュラー」と言う分類で書いていきます。

まず「聴く楽しみ」について。前提として楽器の演奏技術や楽譜を音にする技術がない「一般の人」を対象にして考えます。言ってみれば日本の義務教育で「音楽の授業」を受けたレベルの知識と技術ですね。
 クラシックもポピュラーも作曲者と演奏者がいます。聴いただけではどちらも分からなくて当然です。音楽の一部を聴いただけで作曲者や演奏者を言い当てられるのは、その音楽・演奏が好きな人ですね。あるいは勉強して知識や経験のある「例外的」な人だけです。
 作曲者・演奏者が分からなくても音楽を聴いて楽しめます。当然です。料理の名前や素材、料理方法を知らなくても美味しいと感じる食べ物はいくらでもあるのと同じです。
 この時点で「好き」か「嫌い」かが決まる場合もありますが、多くの場合は「どちらもでない」はずです。コンサートに行ったりCDを買って聴いたりするのは「好きな人」が殆どです。曲名や演奏者がわかってからの事ですから。
 私たち生活の中で無意識に音楽を耳にすることがあります。正確に言えば音楽を聴こうと思っていない時に「聞こえてくる音楽」です。電車の駅構内で聞こえる発車の音楽。ニュース番組のテーマ音楽や「ジングル」と呼ばれる短い音楽。映画やドラマの中で使われる音楽。ここ20年ほどの間にテレビが衰退しCDが激減して「誰でも知っている音楽」がほとんどなくなりました。それでも無意識に聴いている音楽はたくさんあります。その中で好きになる音楽と出会うこともあります。興味がわいて演奏者や曲名を誰かに聞いて「へー!」っと思う事もあるかも知れません。

クラシック音楽を聴いて楽しむ人でも作曲者を知らない場合や演奏者にはこだわらない人もたくさんいます。むしろ「音楽」として「演奏」として聴くことが好きな人の方が多いと思います。例えば「第九」と聞いて「ベートーヴェン」と答えられる人は多くても有名な「歓びの歌=合唱」が始まるのが何楽章か?とか誰の演奏が好き!と言う人は非常に少ないのが事実です。中には演奏者や作曲者・作品までこだわって「好き」な人もいます。ここまでくるとクラシックファンですね。さらに同じ作品=曲の聴き比べをしたり特定の演奏者のCDを集めたりコンサートに「追っかけ」するようになるとクラシックマニア(オタク)と呼べるかも(笑)
 ポピュラーを聴いて楽しむ人でも楽しみ方とこだわりは様々です。
演奏者=アーティストが好きな人が圧倒的に多いのも特徴的な事です。
同じ曲を違う歌手やバンドが演奏している場合に「これが好き」と聴き分けられるのは「声と音」で聴き分けているからです。つまりポピュラー音楽ファンの多くは「特定の演奏者」へのこだわりが強い場合が多く「マニア」になると時代ごとの色々なアーティストや演奏を比較する多楽しみ方をするようになります。

 ここまで恣意的にクラシック・ポピュラーを分けて考えましたが実のところ共通して「想像力」が関わっています。音楽を聴くことと小説を読むこと、絵画を見ること、自然の風景を楽しむことはどれも「想像力」が活発に働いています。映画でも見る人の勝手な想像力が恐怖心や感動を感じるのであって仮に台詞だけを文字で読んだり映画の音声を消して映像だけ見たりすれば恐怖心も感動も激減します。これは想像させる「映像」や「音」がなくなった結果です。
 音楽を聴いて無意識に感じる悲しさや不安感、風景、演奏している人の姿、作曲者の時代などは「想像力」の結果なのです。当然ですが人によって思う事は違います。同じ演奏を聴いて感じるものが違うのも想像するものが違うからです。
アイドル=偶像も人の想像力から生まれます。ある意味でクラシックの演奏者や作曲者を「きっとこんな人」と思うのも「偶像」を思い描いていることに変わりありません。ベートーヴェンはきっと…とか、演奏している人はきっと…興味がわいて想像して浮かんだ偶像です。
 その意味でクラシックもポピュラーも聴く人の自由な想像で音楽を聴いて楽しんでいる共通点があります。好きになった演奏・音楽に関心がわいてくれば、聴き比べたり調べたりしてさらに関心が増えていきます。その「きっかけ」になるのは偶然出会った音楽を聴いて「想像する」ことです。子供の頃に小学校で給食の時間に流れていた音楽を大人になって偶然聴いた人は「給食の音楽だ!」と思わず叫びたくなるでしょう。それが給食のために作られた音楽でないことは間違いありませんが(笑)人間の想像力は記憶によって生まれます。五感のすべてが記憶に繋がります。香り・音・風景・手触り・味。それらが組み合わされて「想像の世界」が出来ています。音楽は想像=イメージの世界にあるものです。楽譜は記号でしかありませんし設計図です。作るのは演奏家ですから楽譜を書いた人とは違い、想像力で演奏します。聴く人もまた違った想像をします。
 ぜひ!音楽を聴いて「何か」を想像してみてください。
最後までお読みいただきありがとうございました。

ヴァイオリニスト・ヴィオリスト野村謙介

«

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です