弦を押さえる力加減

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 映像は代々木上原ムジカーザで演奏したドボルザーク作曲「4つのロマンティックピース」よりロマンスです。この曲でも途中にオクターブの重音が連続する部分があります。重音の中でもオクターブや10度の重音の場合、高い方の音は4=小指または3=薬指で押さえることになり、さらにハイポジションの場合には、その指を指板に「押し付ける」力の加減が極めて微妙です。
 1本の弦を1本の指で押さえる場合でも、弦を指板に「押し付ける力」は感覚的なものなので他人に教えることは困難です。また、自分以外の人が都の程度の力で弦を押さえているか?は判別できません。
 言うまでもなく人によって、指先の硬さが違います。また指の強さも違います。「握力」ではなく、指1本の「握る力と速さ」と「指を話す力と速さ」です。この力と速度は計測の方法がありません。親指の力は弦を押さえる力に反発する力です。弦を強く押さえようとすれば、親指の上方向への力も強くすることになります。その状態でポジション移動をする…矛盾する力の関係です。
 強く押さえればピッチも安定し音色も明るくなります。余韻も長くなります。ただ、ポジションを移動する瞬間に「緩める」事が必要になります。この運動は本来なら少ないのが理想です。一定の「押さえる力」が1本ずつの指にあることが求められます。小指の「弱さ」がオクターブ重音の障害になっている私にとって、未だに解決できない課題です。皆さん、どうしてますか?
 最後までお読みいただき、ありがとうございました。

ヴァイオリニスト・ヴィオリスト 野村謙介

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