良い先生って便利な先生?

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 映像は、恩師久保田良作先生の門下生による夏の合宿での一コマです。
私にとって「良い先生」と言う定義を考えます。
 実は今朝、偶然見かけたネットニュースに、レッスンをする「先生」についての記事がありました。その中に「それ、違うんじゃない?」と感じる部分がありました。「レッスンの予定を行く気がしなかったので直前にキャンセルしても、先生は私の時間が出来たからいいのと、レッスン代金も受け取らない【いい先生】です」と言う内容でした。皆さんは、どう感じますか?

 生徒さんと先生の間でレッスン代金の支払い・受け取りがあるなしに関わらず、人として誰かに「教えてもらう」立場で、教えてくれる人に対する「敬意」はないのでしょうか?もちろん、教える側から生徒さんへの敬意もなければなりません。少なくとも、礼儀はあって然るべきだと思います。
 先生とレッスンの時間を決めて約束をした後で「行く気がしないから」と言う理由でキャンセルが成立するのでしょうか?そしてそれを受け入れる先生が「良い先生」なのでしょうか?間違っているように思います。
 さらに言えば、どんな理由があったとしても約束を「キャンセル」するのは相手に対して「失礼=礼をなくす」な行為だと思います。理由が嘘でも本当でも、相手に対して「迷惑をおかけして申し訳ない」と言う気持ちがないのかな?と疑問に感じます。

 お互いに人間なので、失敗もするし体調が突然悪くなってレッスンが出来ない場合も起こります。実際に私もこれまでに、幾度となくその経験をしました。
生徒さんのほとんどのかたと「気持ちよく」お互いの事情を理解しあえます。
レッスン代金については「当日の変更やキャンセルはお支払い」と言う約束をあらかじめ取り交わしています。一種の契約です。

 良い先生が「便利な先生」と同じ扱いになるのが私は恐ろしい気がします。
教える先生が「それでいいよ」と思うのは自由です。それが「良い先生」だと生徒の側や一般の人が感じる「時代」なのでしょうか?
 ヒステリックな先生や、生徒が委縮してしまう先生、ただ怖いだけの先生が良い先生だとは思いません。演奏技術が高く有名な「演奏家」が良い先生だとも限りません。教える側の立場で「良い先生とは」と言うのも何か言いにくいですが(笑)皆さんは、どう思われますか?
 ご意見などお気軽にコメントくださいませ。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

ヴァイオリニスト・ヴィオリスト 野村謙介

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