演奏者がエンジニア

このエントリーをはてなブックマークに追加

通常、リサイタルの演奏者が録音や撮影の準備、撤収を行うことは…
ないでしょうね(笑)
コンサートの記録は、主催する事務所や外部の業者が行うものです。
私と浩子のリサイタルの場合は?
主催者が私たち(笑)で、業者を頼む余裕もないのです。
「記録しなければいいじゃない?」という考えかたもごもっとも。
自分の演奏を繰り返して見て、聴いて次回の演奏を、少しでも良いものにしたいから、私にとって「記録」は欠かせません。
その他にも、生徒さんたちが私たちの演奏した曲を弾いてみたい!と思ってくれた時に、参考になることも事実です。

今回も、本番全室の夜にホールでカメラとマイクのセッティングを行います。
代々木上原ムジカーザでは、そうもいかないので当日、リハーサル前にセッティング。カメラとマイクがお客様の迷惑にならないように最大限配慮することが何よりも大事です。その条件の中で、音色や指使い、ボーイングが後から検証できる撮影と録音をするのは、なかなか難しいこと。そもそも私は録音・撮影のエンジニアではありません(笑)。
趣味のひとつが、オーディオとカメラですから多少の知識はあります。
恩師、久保田良作先生がまさしく!正真正銘のオーディオマニアでしたので、その「血統」も?
加えて、教員時代にオーケストラの録音や撮影に数多くかかわったこととや、授業で使用する音響機材にもこだわっていたので、そんなことも今、活かされています。

今回、新しくビデオカメラを入れ替え、マイクも変えての記録です。
演奏者ですので、実際に撮影や録音は「できません」から、スタートやストップの操作は会社のスタッフにお願いしています。
特に録音に使用するマイク選びは、本当に難しい!
ノイマンやゼンハイザーAKG、ショップスなどのマイクや、1本が60万円を超えるものも珍しくありません。買えません!
趣味でボーカルを録音したり、ユーチューバーが収録に使うマイクの紹介動画は、いくらでも見つかりますが、ヴァイオリンとピアノの録音についての動画は皆無です。そんな中で、情報をかき集めて買える範囲のマイクを探し当てました。
今回のリサイタルで録音してみて、その音質や性能を確認したいと思っています。なによりも、客席で聴いてくださるお客様の「聴いた音」に近い録音ができればと願っています。
さぁ、明日はリサイタル!今日は、技術エンジニア!頑張ります!

録音業者と間違えられるヴァイオリニスト 野村謙介

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です