医療少年院でのクリスマスコンサート

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今年で3年目となる神奈川医療少年院クリスマスコンサート無事終了しました。
今年も少年たちの歌声と笑顔をプレゼントされました。
医療少年院には15歳から20歳までの心に傷を持った少年たちが暮らしています。
私たちの演奏の前に教会の方の講話があります。子供たちは規律正しい背活を365日ここでしています。
お正月も少年院で過ごします。「初めてお正月を楽しみましたという子供の言葉がつらいです」と職員の方のお話をお聞きして私たちも胸が詰まります。
大人の身勝手さと社会のひずみが彼らの幸せな少年期を奪います。決して彼らが悪いのではないのです。大人が悪いのです。
11か月の生活を終えて自宅に帰る子供は全体の7割。そのほかの子供は自宅以外の「家」で保護観察を受けます。
今日のクリスマスコンサートのお話。
子供たちの中でもパニック障害をを起こすために、すぐ近くに体格の良い男性職員二名が立っていたのですが、
コンサート後に職員の方から伺うとその子供が終始、満面の笑顔だったことに驚かれたそうです。
コンサートでは私のトークを交え一時間、12曲を演奏しました。
その中で子供たちも一緒に歌ったのが、翼をください、ビリーヴ、糸。

 今、わたしの願い事が叶うならば 白い翼 つけてください

この大空に翼を広げ飛んでいきたいよ
例えば君が傷ついて 倒れそうになったときは
必ず僕が そばにいて 支えてあげるよ その肩を

なぜ 生きてゆくのかを 迷った日の跡の ささくれ
夢 追いかけ走って ころんだ跡の ささくれ
逢うべき糸に 出逢えることを 人は仕合せと 呼びます

どの歌も子供たちが歌うと私たちの心に深く突き刺さります。
何気なく平穏に暮らしながら、不満、愚痴を並べる自分が恥ずかしくなります。

私たちが出来ることは、この子供たちと同じ苦しみ、悲しみをほかの子供たちに与えないこと。
そのために本来ならまず、社会を作る政治家や企業のトップの人間ができることをすべきですが、
彼らにはこの少年たちのことなんて「どうでもいいこと」なのです。選挙の票にもつながらない、お金にならないことはしません。
私たち普通の大人が目を向けることが必要です。お金で買えない幸せを彼らに与えたい。そう願っています。