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信じること・疑うこと

信じること・疑うこと

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映像は2026年6月6日(土)に日本基督教団ロゴス教会で開催したコンサートから「追憶~愛しい人へ」と題した曲の演奏動画です。
キリスト教の教会。私も浩子さんも信徒ではないのですが、教会での開催を快く許可して頂くことが出来ました。
東京都八王子市にあるロゴス教会は傾斜地に建てられた立地を生かし、恐らく4階分ほどの高さのある吹き抜けと、一面全体がガラスの開口部で窓の措置には牧草地帯と青空が広がる素晴らしい教会です。
来場されたお客様の中には、この教会で結婚式を挙げられた方、お父様のご葬儀を行われた方などもおられました。
「信仰心」はまさに「信じること」が基本です。
対象が神であれ仏様であれ、人間や「物」であっても「信じる」ことは「疑うこと」の裏側にある言葉だと思います。
今回は音楽を演奏する時に、何を信じ何を疑うべきなのか?について考えるものです。

言葉で「自分を信じる」と言うのは簡単です。実際には自分ほど信じられない存在はないように感じるのは私だけでしょうか?(笑)
「他人の言葉は疑ってかかれ」と言われた経験があります。本来なら人を信じる事は「良い事」ですが中には悪意を持って他人を騙す=嘘をつく人もいます。「振り込め詐欺」がまさに高齢者の「信じる純粋な気持ち」を逆手に取った卑劣な犯罪行為です。
飛行機や船に乗って旅行する時に落ちないかな?沈まないかな?と不安に感じる人←私もその一人…は安全性に疑いを持っている人ですね。実際には飛行機事故は雷に打たれる確率よりも遥かに低いことは知っていても「絶対」ではないことを考えれば疑う気持ちもご理解いただけるかと(汗)
 演奏中に一緒に演奏する人を信じることが出来なければ音楽にはなりません。偶然「タイミングがあっただけ」の演奏と演奏者同士がお互いを疑わずに、ある時は助け合い、またある時は感動を共にする演奏が音楽だと考えています。
 自分の楽器を信じることも演奏には不可欠です。演奏中、演奏直前に弦が切れないかな?と不安になるのは自分がメンテナンスを怠った結果「楽器を信頼できない」状態に陥っている状態です。
 ホールのスタッフを信じることも大切です。調律師を信じることも。言い換えれば「疑い」を持った心理状態で音楽に集中することは出来ないという事になります。
 逆に「疑うべき」なのは日頃の練習時、自分の演奏に対する疑いです。常に自分の演奏を第三者の耳と目で観察することは自分を信じないことでもあります。「出来ている」「問題ない」と無意識に感じている時には自分の音を聴いていません。他人の演奏を聴く時には些細なミスや微妙なズレに反応する耳がありながら自分の演奏には反応しない。これが「過信」です。
 演奏会の直前に自分に対して疑心暗鬼になるのはマイナスです。
「自己暗示」で自分を信じるトレーニングをすることも演奏者には必要な訓練だと思います。舞台で演奏する自分は「世界で唯一の演奏者」だと考えることも良いイメージにつながります。

「信じるものは救われる」これは間違っていないと思います。
「ただより高いものはい」これもまた間違っていません。
自分が何を信じるか?何に対して疑いを持つか?その判断が正しかったか?間違っていたか?という結果は判断する時には誰にも分からないことです。
疑う事を前提にすれば「騙される」リスクは減りますが、得られるチャンスや巡り合いを逃すリスクが増えます。
逆に信じることをベースにすれば、良い結果に出会う可能性・確率が高くなる半面、騙されたり失敗の原因になった時の後悔が大きくなります。
 その人の性格によって決まることです。日常生活で選択することは常にあります。その都度、自分の価値観で判断しています。
 楽器を選ぶ、弓を選ぶ際に「何を信じるか?」もちろん、自分の目と耳と情報・知識があれば何も迷う事はありません。しかし実際は自分より専門知識を持つ人や信頼できる人の「言葉」を信じて選ぶことになります。「信じられる人」か?否か?の判断も自分の価値観です。楽器店の店員さんを信じるか?疑うか?
「私を信じてください」と言葉にする人ほど疑ってかかるのは私だけ?(笑)過去の経験からなのか「信じて」と言われると「胡散臭い」と感じます。もちろん「嘘だから信じないでね」と言われて信じる人もいませんが。
 演奏する人を信じたくても信じられない…これは悲惨です。
盲目的に良く知らない人を信頼するのは良い事だとは思いません。
音楽を一緒に演奏する「相手」を一人の人として会話したり一緒に行動した時間の中で感じる「信頼感」があります。感じられない人と一緒に演奏するのは…正直「二度と一緒に演奏しない」と心に誓いたくなります(笑)
 コンサート会場に来場されるお客様は「演奏者に期待する」からお金を払い労力と時間をかけて会場に来られた方です。知らない演奏者なら「期待と不安」が半々?ですね。その期待に応えられれば「信頼」が生まれます。期待を裏切る演奏会なら後はありません。
 教会と言う神聖な場所で演奏させて頂いた経験を、これからの演奏に活かしていきたいt…神に誓えませんが本当にそう思っています。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

ヴァイオリニスト・ヴィオリスト 野村謙介

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