映像は2012年12月に開催した妻、浩子さんとの4回目のデュオリサイタルの本番(演奏会)直前のステージリハーサル風景です。会場は私の地元相模原市橋本駅前の「杜のホール はしもと」です。
客席数525名で残響時間の長い弦楽器の演奏に適した音楽専用ホールです。
今回のテーマはメンタル=精神や心とバイタル=身体の状態(心拍や血圧など)が演奏者に与える影響について考察するものです。私は心理学や脳科学、医学の専門知識はありませんが演奏者として指導者としてどちらにも不快関心があります。読んで頂く方にも共感して頂ける内容だと良いのですが。
演奏する人の健康状態は演奏に大きな影響を与えます。
精神的な健康は身体的な健康と比例すして変化することがほとんどです。
何故か?心=精神の健康について多くの人がネガティブな印象を持っています。精神を病む…と聞くとまるで不治の病にかかり「ダメ人間になった」と考える人もいます。実際には脳の働きに問題が起こった時の「思考」と「身体」が普段と違う状態になることを指しているので「盲腸になった」「中耳炎になった」のと基本的には同じ「病気の一種」なのです。
また人によって自分や家族のバイタルに神経質になり過ぎている気がすることがあります。例えば血圧が高い…医師や論文によって危険とされる「高血圧」の数値が全く違います。どれが正しい?という判断は自分自身で行うしかありません。セカンドオピニオン=複数の医師の診断を受けることの重要性はここにもあります。
バイタルに神経質な人はメンタルに関して関心が低い人が多い気がします。むしろメンタルは「どうにもならない性格・気のせい」だと思っている人も見受けられます。ちょっとした身体の変化に気が付く観察力は大切ですが、気になって日常生活や演奏に影響が出てしまうとしたら?もったいない気がします。
人間の体調はどんなに気を付けていても崩れることがあります。ケガも含めて色々は症状で時には医師の診断や治療が必要になったり、処方される薬の効果が出ない場合も良くあります。そんな時にメンタルまで崩してしまうと過剰なストレスが原因になって違うバイタルの悪化が出ることもあり悪循環に陥ることもあります。演奏会やレッスンに向けて準備してたのに思ったように練習出来なくなったり、本番で痛みや違和感を持ったままで演奏することも経験します。そんな時に精神的な強さ・柔軟性が救いになります。
人間は脳の働きでストレスを感じると交感神経が過剰に反応し免疫力も低下します。興奮状態になるとドーパミンが分泌され痛みや疲労に鈍くなります。穏やかな精神状態の時には副交感神経が強く反応し眠気を感じます。
そうした「脳の働き」と共に人間には一定の周期で体内の細胞が代謝=入れ替わりしていますから同じメンタルとバイタルをいつも維持できるとは限りません。いわゆる「波」が誰にもあるものです。経験を重ねる間に自分の波をある程度予測して、意図的に休んで身体を休めながらピークを演奏会に持っていけるような事も可能になります。もちろん予期しないアクシデントはあるものです。弦が切れたり、楽器の剥がれが見つかったり弓に不具合が見つかったりハード面の問題でもメンタルが弱いと対応出来ません。
アスリートの中でも平常から「明るい性格」「人にやさしい人柄」「おおらかな気持ち」の人は順位や結果よりも大切な「目的」と「目標」を持っている気がします。勝つことが目的ではなくあくまでも「一つの目標」だったり、演技や演奏を自分自身が楽しむことを何よりも大切にしている人のメンタルの強さを見習ってポジティブな考え方で暮らす習慣を持ちたいと思っています。
最後までお読みいただきありがとうございました。
ヴァイオリニスト・ヴィオリスト野村謙介
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