肩甲骨の位置と鎖骨下筋

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 さて、今回のテーマはヴァイオリン演奏時の肩の位置を考えるお話です。
私は中学生の頃から大学を卒業するまで、演奏中の肩の位置を「前方=胸側・下」にすることを心掛けてきました。もう少しわかりやすく言えば、背中にある「肩甲骨」を開いた状態…まだわかりにくい(笑)。「大きなドラム缶を両手で抱えて持つときのイメージ」です!…だめ?
・背中が「たいら」になるイメージ。
・両肘を出来るだけ前に出した時の肩甲骨と肩の位置
如何でしょうか?少しイメージできました?
この肩の位置で演奏することで、両腕が身体から前方に離れ、自由度が増えることを優先した「背中と肩の使い方」です。
この場合、身体の前方…つまり胸側は「狭く」「窮屈な」状態になります。
鎖骨が両方の肩より「後ろ」にあるイメージです。逆から言えば、両肩が鎖骨より前にある感じです。

 鎖骨の下にある筋肉が「鎖骨下筋」と言われる筋肉で、その下には「大胸筋」があります。
 話を背中側に戻しますが、肩甲骨の位置と肩の位置は連動しています。さらに、肩の位置と身体の前の鎖骨下筋も連動しています。つまり「背中と肩と鎖骨」のつながりなのです。

 私は「肩当て」を使いますが、鎖骨の少し下に肩当てを当てています。左肩=鎖骨の終端が、楽器の裏板に直接当たるような肩当ての「向き」にしています。
 この構え方で先述の「肩甲骨・肩・鎖骨下筋」の関係を思い切って変えてみました。
・肩甲骨の間隔をやや狭める。
・両肩をやや後ろ・下方に下げる。
・鎖骨下筋を上方・前方に持ち上げる。
簡単に言うと「胸を張った立ち方」のイメージです。
子の場合、両腕・両肘は今までよりも体に近づきます。それでも、自由度は大きく損なわれないことに改めて気が付きました。
 さらに、首を後方・上方向に持っていくことで、楽器の安定感が大幅に増します。
 背中から首にかけての筋肉がゆるみ、自然な位置に肩がある感覚です。
さらに背中に「有害な緊張」がある時にすぐに気が付きます。
背中の緊張を緩めることで、肩の周りの筋肉の緊張がゆるみます。
肩の緊張が緩めば、上腕・前腕の緊張も緩められます。

 楽器の構え方、肩の位置などはヴァイオリニストそれぞれに違います。なぜなら、筋肉量も違い、肩関節の柔らかさも人によって大きく違うからです。
首の長さ…と言うよりも、鎖骨の微妙な位置や筋肉の付き方、形状も人によって違います。
それらの「個人差」がある中で、自分の身体に合った構え方や、肩の位置を見つけることの重要性は言うまでもありません。
 師匠から習ったことの「本質」を考える年齢になって、改めて自分の身体を観察できるようになった気がします。
 最後までお読みいただき、ありがとうございました。

ヴァイオリニスト・ヴィオリスト 野村謙介

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