ピチカート修行(笑)

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 映像は「ピチカートポルカ」をヴァイオリンひとつで演奏する離れ業。
メリーオーケストラ第42回定期演奏会でラヴェル作曲「ボレロ」を演奏することになっています。先日、オーケストラで初練習を行った際に「ピチカートの和音が連続してる~涙」と言う弦楽器メンバーからの悲鳴に似た(笑)助けてコール。
 ご存知のように、ボレロの冒頭部分ではヴァイオリン・ヴィオラが楽器をギターのように構えて「ピチカート」で演奏します。途中からは通常の「アルコ=弓を使った演奏」になることもあり、通常の構え方でピチカートを演奏する部分があります。そんな中で「ピチカートで和音の6連符」と言う「おいおい、ラヴェルさん」と言いたくなる部分があります。上の映像の最後の方で行われている「ピチカートの往復連打」しか方法がありません。それが何回も続く…

うえの

上の映像はNHK交響楽団の演奏するボレロの一部。ヴィオラが和音ピチカートを「往復運動」しながら演奏している部分をデジタルズーム(ボケます)してみました。忙しそうで痛そう!(笑) 
そもそも、この双方でどの程度オーケストラの「響き」として効果があるのか?と言う素朴な疑問もありますが(笑)少なくとも音は出ます。
ラヴェルのオーケストレーションが大好きな私にとって、きっとこのピチカートの効果も大きい…と思いたいのです。
 弦を指ではじく奏法「ピチカート」をある種の「効果音」として考えれば、多くの作曲家がこの演奏補法を使うように楽譜を書いたことも納得できます。
 バルトークは弦を指板の「上方向」に右手指で引っ張り上げて、弦を指板にぶつける「バルトークピチカート」を考えつきました。まさしく効果音です。
 ピチカート以外にも、弓のスティック=木を弦にぶつける奏法や、わざと駒の上を弓でこすって裏返った音をだす奏法など、特殊な演奏補法があります。
 ヴァイオリン双方の「可能性」かもしれませんが、これ以上新しい奏法は出てきてほしくない!笑と思っています。
 クラシックギターも様々な演奏方法があり、それらを組み合わせた演奏もあります。

 ギターでここまで!できるのもすごいことです。
演奏しているマーシン氏は元々クラシックギターを子供の頃から学んでいました。有名なオーディション番組でデビューし脚光を浴びました。
 いわゆる「エレキギター」とも違うテクニックとサウンドで、ギター音楽の可能性を広げています。
 ヴァイオリンにも「エレキヴァイオリン」がありますが、電気的に音色を変えることが主な目的で、演奏方法としては目新しいものではありません。
 ラヴェルの創作意欲、好奇心に敬意を払いながらピチカートの「修行」で右手の指が「ズルむけ」にならないように、合奏練習の配分を考えたいと思うのでした。
 最後までお読みいただき、ありがとうございました。

ヴァイオリニスト・ヴィオリスト 野村謙介

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