映像はピアソラの作曲したあヴぁ・マリア。今年の1月の演奏です。
今回のテーマは誰かと一緒に演奏する=アンサンブルで必要になる技術とその練習方法・時間についての内容です。
ピアノは1台の楽器を一人で演奏しても音楽を完成させられる「楽譜」が多く、他の人と一緒に演奏しなくても成立する楽器とも言えます。
一方ヴァイオリンの場合にはほとんどの楽譜=作曲された曲が誰かと一緒に演奏して音楽が完成します。例外的に特殊な曲として「無伴奏ヴァイオリンソナタ」「無伴奏ヴァイオリンパルティータ」をJ.S.バッハが作曲し、他にも数名の作曲家が作品を書き残しています。
ヴァイオリン・ヴィオラ・チェロ・コントラバスは4本(コントラバスは一部5本)の弦で単音または二つの音を同時に演奏できます。瞬間的なら3本の弦を鳴らすことも可能ではありますがあまり美しいとは言えない音です。
フルートやトランペットなどの管楽器の殆どは単音で演奏することが基本で特殊な演奏技法で重音をを演奏できますがこれも「特殊な音」になります。
打楽器の場合、音の高さを設定できる楽器=ドレミを設定できる楽器とシンバルや大太鼓のように「ピッチ」の変更に時間がかかる・あるおは楽器を持ち替える必要がある楽器に分類できます。
声楽は管楽器と同じで「単音」で歌う事が原則です。
上記のような楽器の特性を踏まえて「アンサンブル」を考えます。
アンサンブルで重要な四つの要素「音の高さ」「音の長さとタイミング」「音の大きさ」「音色」もちろん一人で演奏しる場合でも同じように重要ですが一人の場合には他人とのピッチの「ずれ」を気にする必要はありません。また一人なら好きなように音を長くしたり=遅くしたり、短くしたり=速くしたりしても誰も困りません。音の大きさのバランスも考える必要はなく、音色も自分の音だけを考えれば良いことになります。
1.音の高さ=ピッチを自由に変えられない楽器の代表として「ピアノ」があります。調律師の方が合わせたピッチに他の演奏者が「合わせる」必要があります。
弦楽器や管楽器だけでアンサンブルを行う場合にはお互いのピッチにお互いが合わせる技術を「全員が持っている」ことが必要になります。誰か一人でも技術が足りなければ全員のピッチが揃う事はあり得ません。50人のオーケストラで一人だけが「微妙にピッチが悪い」状態の演奏は聴いていて「何か?おかしい」と感じますが誰が?と言う特定は非常に困難です。
2.音の長さとタイミング。これはリズムだけではなく「音を同時に出す・止める」事は一緒に演奏するすべての人に必要な技術です。人数が増えるほど困難になるため「指揮者」が重要な役割を果たします。演奏者全員が指揮者に合わせる技術を持っていなければ無意味ですが。
音を同時に出す・止める=切るために必要な技術「も」あります。身体の動きや楽器の動きを使う場合もあります。「息」を吸う音を使う場合もあります。「も」と書いたのは技術とも言えない「気配」をお互いに感じる場合です。正確に言えば「相手=一緒に演奏する人が音を出す・止めるタイミングをその前に予想=想像する」ことです。
「第六感」と言えるかも知れません。相手が次に「いつ」音を出すか?止めるか?を予測できるのは「相手を信頼している」ことと「相手の音楽の特徴(時には癖と言われるものも)を知っている」事が前提になります。家族や友人の中で本当に親しい関係の人同士は、言葉にしなくても相手の気持ちを察することが出来る場合があります。他の人と違う「相手への思い」がある関係です。恋愛感情とは限りません。友情や師弟関係の中でもあり得ます。
「鳴れの問題=練習時間・回数の問題」も無冠家ではありません。
プロの場合には演奏する音楽のジャンルや曲の長さや難易度によっても異なりますが「数回の合わせ」で仕上げることが殆どです。一つには「コスト」の問題です。人数が多くなれば日程を合わせるためのこんなさだけでなく、それぞれの「時給」が発生することになります。
少ない回数・時間で音楽を仕上げるための「個人技術のレベル」によって仕上がりが変わります。演奏者全員が「同じレベルの技術」を持っている事も前提条件だと思います。
アマチュアの場合には何よりも「コスト」は度外視できます。もちろんプロの演奏者や指揮者を呼び「謝金=ギャランティ」を支払う場合には限度があります。アマチュア同士の練習にかかるコストはお互いに公平に負担するのが通常です。会場費なども「割り勘」です。アマチュアの演奏者が納得‥あるいは「妥協」(笑)出来るレベルで合わせれる練習は終了しJます。これがプロとアマチュアの一番の違いです。
私と浩子さんの場合もアンサンブル演奏をしていると言う意味では他の演奏家の方々と変わりません。二人とも音楽高校と音楽大学で共に学び卒業着に「職業音楽家」としてそれぞれが活動していました。
偶然の巡り合わせで数十年ぶりに再会。学生時代にアンサンブル(ピアノトリオ)でレッスンを受けていましたがそれ以来のアンサンブルでした。二人でデュオリサイタルを初めて開催したのが2008年でした。2026年の今年が18回目(18年目)のコンサートを開きましたが、たくさんの曲を色々な場所・環境で演奏し来ました。
「夫婦」と言う間柄でもお互いが演奏をする夫婦は多くはありません。私たちの仲間にも何組かの「演奏家・音楽家夫妻」がおられます。素敵な演奏を聴かせて頂いたこともあります。
同じ屋根の下で二人と「ぷりん=女の子にゃんこ」と暮らし、好きな時に好きなだけ練習する事が出来る恵まれた環境です。
「プロだから・アマチュアだから」と言う固定観念は持っていません。自分たちの演奏を自分たちが楽しみ、それを聴いてくださる方にも楽しんで頂ける音楽活動。それが私たちの日常です。
これからも「アンサンブル」の楽しさを一人でも多くの方にお伝えできればと願っています。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
ヴァイオリニスト・ヴィオリスト 野村謙介
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