好きな音楽を感じるままに…

このエントリーをはてなブックマークに追加

 映像はヴィオラとピアノで演奏したエンニ・モリコーネ作曲の「ガブリエルのオーボエ」です。
 ヴァイオリンを習う人の多くが先生に指定された「教本」を使って技術を身に着けていきます。先生や教室によって指定される教本や内容が違うものです。
 どの教本を使って何を練習して、どんな技術を身に着けるべきなのか?
習う人の年齢や楽譜を読む技術、練習できる環境や本人の性格、目的によっても使う教本や内容を選んでいます。
 音楽の学校に進むことやコンクールで入賞することを「目の前の目標」にする人の場合には「身につけなければならない」最低限?の技術があります。
 最低限に「?」を付けたのは音楽の学校やコンクールのレベルによって最低限のレベルが大きく違うからです。簡単に言えば「どんなレベルの音楽学校でもいい」場合に必要な技術はさほど多くありません。
 趣味でヴァイオリン演奏を楽しみたい人にとって必要な技術ってなんでしょう?

 習う人、教える人によって違うのですが私は「好きな音楽を感じるままに演奏できるように」してあげたい、なって欲しいと持っています。
 年齢に関わらず人によって到達できる技術レベルは違います。それは才能などではなく環境や考え方の違いによるものです。限られた「練習できる時間」の中で「やる気=モチベーション」を維持しながら上達できる練習方法をアドヴァイスするのがレッスンだと思っています。
 生徒さん自身が感じる「足りない技術」や「身に着けたい技術」は時として段階を飛び越えている場合があります。逆に「この曲は自分には演奏できない」とか「あんな風に演奏できるはずがない」と思い込んでいる場合もあります。
 どちらの場合も生徒さんにとっては「未知の世界」のことですから仕方のない当たり前のことです。

 例えばヴィブラートを出来るようになりたいと「思わなければ」何年楽器を演奏してもできるようにはなりません。またヴァイオリン演奏に必要な技術の多さをまだ知らない段階で「演奏できないのは才能がないから」とか「自分に(我が子に)向いていない」と決めつけるのも間違いです。

 弦楽器は管楽器より難しいと言うのは大嘘(笑)
私に言わせれば管楽器の方がはるかに難しいと感じますが、それも正しい事ではないのです。なぜならすべての楽器は、それぞれ難しさが違うのですから。比較できません。

 自分の好きな楽器で、好きな曲を演奏して楽しいと感じられることが、楽器演奏の究極の楽しみだと思います。
 音階の練習やポジション移動の練習、ロングトーンの練習など練習方法は無限にあります。それらの中で何を練習すれば自分の好きな曲を「生きている間に」演奏できるようになるか?その問いに正面から答えてくれる指導者に出会えること・探すことが何よりも大切な事なのかもしれません。
 最後までお読みいただき、ありがとうございました。

ヴァイオリニスト・ヴィオリスト 野村謙介

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です