線対象の音楽

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 アルヴォ・ペルトが作曲した「シュピーゲル イン シュピーゲル」日本語に訳せば「鏡の中の鏡」というタイトルの曲です。映像は、ヴィオラとピアノで演奏したものです。
 この曲は「ラ=A」の音を中心にして「上下対象」に音楽が作られています。
「ソ↑ラ」に続き「シ↓ラ」
「ファ↑ソ↑ラ」「ド↓シ↓ラ」
「ソ↓ファ↓ミ↑ラ」「シ↑ド↑レ↓ラ」
と段々にラの音からの「距離」が上下に広がります。
「レ↑ミ↑ファ↑ソ↑ラ」「ミ↓レ↓ド↓シ↓ラ」
「ソ↓ファ↓ミ↓レ↓ド↑ラ」「シ↑ド↑レ↑ミ↑ファ↓ラ」
「シ↑ド↑レ↑ミ↑ファ↑ソ↑ラ」「ソ↓ファ↓ミ↓レ↓ド↓シ↓ラ」
「ソ↓ファ↓ミ↓レ↓ド↓シ↓ラ↑ラ」「シ↑ドレ↑ミ↑ファ↑ソ↑ラ↓ラ」
「ソ↑ラ↑シ↑ド↑レ↑ミ↑ファ↑ソ↑ラ」「シ↓ラ↓ソ↓ファ↓ミ↓レ↓ド↓シ↓ラ」
ただそれだけ(笑)しかもすべての音符が付点2分音符(3拍伸ばす音)かその2倍の長さの音符。子供でも初心者でも弾けそうな感じですよね。
 実際に演奏する場合、楽譜を見ながらなら恐らく問題なく?演奏できると思います。
 私は視力が悪く楽譜を見ながら演奏できなくなって「暗譜」ですべての曲を演奏しています。当然、この曲も。演奏しながら、自分が今、どこを弾いているのか?迷子になってしまいます。
 色々な「覚え方」を組み合わせて記憶しています。さらに長く伸ばす「ラ」をダウンで演奏したいので、弓順も併せて記憶します。
 こんな面白い音楽を考え付いたアルヴォ・ペルトさんてすごいです!
ちなみに、向かい合わせた二つの鏡に映った鏡の中には、また鏡が映り、その中にさらに鏡が…
そんな光景を想像すると不思議な世界を感じます。永遠に続く「鏡」の画像…
ただし、演奏しながらや、譜めくりしながらそれを考えると、まず間違いなく「おちます」のでご注意を!
 最後までお読みいただき、ありがとうございました。

ヴァイオリニスト・ヴィオリスト 野村謙介

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