来る6月9日(日)午後2時から紀尾井ホールで開かれる、ヴァイオリニスト和波孝禧先生のリサイタルに私たちもレッスンをお休みさせていただいて伺うことにしました。和波先生は私の卒業した桐朋学園大学の大先輩で、日本を代表するヴァイオリニストでいらっしゃいますので、いまさらここでご紹介するまでもないのですが、普段、あまりコンサートに興味のない方でも間違いなく感動を共感できるコンサートだと思いますのでお勧めさせていただきます。
和波先生が桐朋に入られた当時、まだ全盲で音楽を学ぶ人は少なかった時代です。斉藤秀雄先生の厳しいオーケストラのレッスンでも、信じられないと思われるでしょうが、飛び出すことも、落ちることもなく、すべての楽譜を暗譜で合奏に参加されていました。サイトウキネンでも当然、暗譜で演奏されていらっしゃいますが、常にアクティブで新しいものに挑戦される気概に私も大きな刺激を受けています。見えないから…とネガティブに考えてしまいそうな私に「だからなんだ!」と叱咤されているように感じます。恥ずかしながら和波先生のコンサートに今まで伺う機会がなかったので、今回とても楽しみにしています。
もし、ご都合のつく方がいらっしゃいましたら、ぜひ足を運んでみませんか?ブラームスのヴァイオリンソナタを全曲演奏されるという、私からしてみれば「神業」コンサートです。